GMえ〜っと、何かやりたい人、いる? 勝手なモノローグとか。
経若勝手なモノローグって……(笑)。
麗子茜の傷に気づいてもいいですか?
GMいいですよ。
麗子「茜ちゃん、どうしたの、その傷は?」
茜……みんな、ここにいますよね?
GMいるいる。
茜「ちょっと……。」
薫豆腐の角に頭をぶつけました。
経若傷じゃないだろ(笑)。
そもそも頭ではなく、腕である。
麗子「じゃあ、下へ降りて台所か何かで。」
瀬川「さあ、余計な奴は引っ込まないとな。」(薫を指して)な、余計な奴(笑)。
薫「うわあ、離せえ!」
麗子「さあ、お茶でも用意しようかしら。」
茜「あ、私も手伝う。」と言って、麗子さんと二人になります。
GMなるほど。
薫するりと抜け出して台所へ……。
麗子まあ、そうすると熱湯がかけられる可能性があるから、止めておいた方が無難ね。
薫ひいい〜。
茜麗子さんは、陵の存在を知ってるんですよね? 名前はともかくとして。
GM麗子も瀬川さんも、野牟田くんも知っているよ。
茜陵が部屋へ現れて、<亡霊将校>になってしまったこと。で、それは何とかさんって言う人(無玄のことらしい)に生き返させられていたってこと……あ、人じゃない(笑)。それで彼が消える時に、舞花も一緒にいたことも伝えます。
この辺り、ロールプレイで言ってほしかったなあ、と思う。
ちと残念。
麗子「舞花ちゃんに傷つけられたの?」
茜(GMに)そうだったっけ?
GMそうだよ。不意打ちでね。
茜「(麗子に)はい。」
麗子「傷の方は大丈夫?」
茜「身体の傷より心の傷がって感じで……傷の方は平気です。」紅葉のことは知っているからちょっと違うとは思ってたけど。
麗子「……陵さんのこと、どうするの?」
茜「…………(沈黙)」
瀬川麗子と那月の関係と同じだな。
GM茜の頭の中でエコーする。「茜ちゃん、茜ちゃん、茜ちゃん……。」
麗子私の頭では「那月、那月、那月……。」
茜「逢いたい……のは確か。でも、決着はつけたい。もう一度逢うにしても逢えないにしても。」
GMいいねえ。
麗子「陵さんのことをどう考えているの? 彼の心が部分的にしかなかったとしても――」
茜「一部しかなくても彼は彼。」
麗子「妖怪になっていても何であろうと?」
茜「彼は彼……。」
麗子「そう考えた方が、いいかもね……。」
経若重いよなぁ……。
GMそうだねぇ(他人事のように)。
麗子「さあ、お茶を入れましょう(一転して明るく)。」
茜「(同じく明るく)そうですね。」
GMさて、経若くん。君の耳に澄んだ笛の音が聞こえるよ。
経若とりあえず、その笛の主を……何となく分かるけど。
麗子分かるよ、それは(笑)。
経若奴しかいないっ!
GMえ〜、予想通り甲斐くんが一心不乱に笛を吹き続けている。
経若「上手ですね。」
GM「ああ、経若くん……。」
経若「横笛をやってるんですか?」
GM「ある妖怪から教わってね……舞花を助けることはできるのかい?」
経若「助けることはできると思います。降魔の剣の力を借りれば……ただ、問題点が。」
GM「問題点?」
経若「いや、大丈夫です。助かります。」
GM何だかすごく不安なんだが(笑)。
経若「母を救いたいことは確かですけど、舞花さんを助けることを優先しなくてはいけないし……。」
GM「……ありがとう。それで、一つだけお願いがあるんだ。」
経若「何ですか?」
GM「僕も連れていってくれ。舞花に逢えそうな気がするんだ。」
経若「でも……激戦は必死でしょうし、守りきれる自信がないんです。」
GM「それでも構わない。」
経若「もし、あなたがいなくなれば母の力が強くなってしまうかも……。」
GM「けれど、舞花の心を呼び出すには僕の力が必要だと思うんだ。これは自惚れなんかじゃない……あの戸隠での戦いの時、僕の笛の音を聞いて舞花は確かに反応した……僕の想いは届いていたんだ。だから――」
経若「危険ですよ。」
GM「……構わない。」
経若「分かりました。……あなたは僕が守ります。」
第4章 了 第5章へ つづく
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