GMでは、戸隠から諏訪へ向かっているメンバーに場面を移そう。え〜と、麗子さんと瀬川さんと経若くん。それに<大社堂>先代のメンバーの一人<鬼娘>夜魅さんが……ああ、舞花の恋人の穂群甲斐くんもいたな。 経若甲斐くん、忘れてきたかと思った。(笑) 瀬川甲斐くんの意識は戻ってる? GMん、とっくに。
キャンペーン第二話「紅葉、舞う」では、戸隠に向かった紫苑寺舞花の恋人・穂群甲斐くんも登場した。
彼は<鬼女>紅葉に乗っ取られた舞花の目を覚まさせるため、笛で愛のメロディーを奏で続けた奇特な若者である。そんな甲斐くんが意識を失ったのは、戸隠の主である<九頭竜>と出会った時。
詳しい話を知りたい人は、GMにお願いしよう。小説化されるかもしれないぞ。
瀬川地震で高速道路が落ちたとか、そういうことはないよね? GMそこまでひどくないけど、ある程度規制がかかっているようだ。 瀬川やっぱり遅くなるじゃないかーっ! GMで、麗子さんは苦しみ続けている。全身に呪文みたいなのが浮かび上がって、光り輝いている。 経若ちょっと怖いかもしれない。 GMでは、苦しんでるロールプレイをどうぞ(なぜか嬉しそうな声)。 麗子甲斐くんがいるから、弱音は吐かない。呻いてるだけ。「うう……。」 瀬川「夜魅さん、どうにかなりませんか?」 GM「どーにもなんないわよ、こんなの。」 経若(笑)気楽だねー。 GM「あたしは、そういった類の術に詳しくないし。」 瀬川これは急ぐしかないんだろうけど迂回路とかないの? GM(ころころ)……ちょっと分かんない。 瀬川「あまり下手なことして、余計遅くなるわけにはいかないしな……。」 麗子私はまだ意識ある? GMかろうじてね。で、半ば失いかけた意識の中でまた新しい記憶が浮かび上がるよ。 瀬川またですか。
五つくらいの女の子が、私の元へ駆け寄ってきた。幼いとはいえ、意志の強さを感じさせる瞳だった。

「わあ、――様。」

彼女は私の名を呼んだ。けれど、それが何というのか、『私』には聞き取ることができない。

「――様、お教えください。」

少女の面影に、『私』はある女性を思い出していた。

阿部那月。
『私』の過去を知る陰陽師。己の身を人ならぬ存在にされてまで、ただ一人の少女を救おうとする女。

「父上がおっしゃられていました。私の術者としての名は、――様につけて頂くと。」

少女の可憐な微笑みを見ながら私は言った。

「それはもう考えてある。」

――まさか……。

『私』は、愛しそうに少女の頭を撫でる私を……過去の私を見ているしかなかった。
私は厳かに告げた。

「お主の名は、那月。阿部那月だ。」

それは、美しい月夜の晩のことだった。
麗子「うう〜。」 経若麗子さんが余計苦しんでる。 GMすると、夜魅さんが突然「停めて!」と叫ぶ。 瀬川停めます。 GM彼女は車から出ると「悪いけど、ここから自力で行くわ。走った方が速いみたいだし。」 経若ひどい〜(笑)。 瀬川「そ、そんな無茶な。」 麗子「夜魅さんなら走れるはず。」 瀬川「そうかもしれんが……。」 GM「別行動を取りたいのよ。いつまでも、あいつらに先手を打たせておくわけにはいかないしね。」 経若ん……。 GM「じゃ、そういうことなんで。あと、よろしくね!」と言って行ってしまった。 瀬川「ちょ、ちょっ……しょうがないなあ。」周り見て、気づいた人はいないかな〜と。 GMどうやらいないようだね。 麗子みんな渋滞でイライラしてるから。 余計に気づかないか? 麗子いや、見ても「あ、幻覚見ちまった。」で済んじゃう。(笑) GMそして、夜魅さんは夜の……(考えて)洒落になってしまうから言うのはやめよう。 麗子(気づいて)うん、やめとこう。 一同(笑)。 GM(意地になって)夜魅さんは夜のの中へ消えていきます! 一同はいはい。 GM……言うつもりはなかったんだよぅ。
第一章 了  第二章へつづく……
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