GMでは、お次はあなたです。(と言って氷高のプレーヤーを見る。)一応アパートに住んでるから。
氷高ああ、はいはい。
GMピンポーン、とベルがなります。今は夜です。
氷高「こんな時間に来客とは……。」ドアを開けます。
GMそこにいたのは、君のよく知る人物。かつての仲間である真樹麗子。……まあ、正確に言うと(仲間だったのは)麗子ではないんだけど。
純&風斗……もしかして……!
GM「お久しぶりですね。」
氷高「……君か。何の用だ?」
GM「実はお願いしたいことがあって。」
氷高「とりあえず中に入りたまえ。」
GM「……相変わらず質素な部屋ですね。花でも飾ればいいのに。」
氷高「あいにくそんな趣味はない。」
GMじゃあ、座ってから言うけど、「お願いしたいことというのは、私と瀬川くんが戸隠に行っている間、風斗くんたちを護ってほしいんです。」
氷高「……どういうことだ?」
GM「私たちが戸隠に行っている間に、何か仕掛けてくるかも知れません。だとすると風斗くんたちでは防ぎきれない……」
麗子はいつになく真面目な様子ですね。
氷高どうしようかな……。
GM悩む君の脳裏に有る人物の顔が思い浮かびます。
「駄目ですか、氷高さん……いえ氷室さん……。」
氷高……まあ、受けることにしましょう。
GMそうすると麗子はにっこり微笑みます。
同時に氷高役のプレーヤーにメモを渡し、彼が硬直したのを見て笑い声をあげるGM。はっきり言って不気味である。
(テープを聞いた本人がそう思ったくらいだもんな)
茜&純&風斗何? 何なの〜?(怯)
氷高これはいかんよぉ〜!
GM(とぼけて)何が?
氷高何となく気づいてはいたけどさぁ。本当にそうだったの?
風斗……分かるような気もするけど……
GMんで、麗子さんは帰っていく。
GM最後は風斗。
風斗はい。
GM君は今、夢の中にいる。真っ暗な空間に君は漂ってるんだが、その闇の奥から「風斗、風斗……」と、君を呼ぶ声が聞こえる。
風斗知ってる声ですか?
GM遠い昔に聞いたことのあるような気がする。懐かしい声だ。
風斗また聞こえるかどうか、待ってみる。
GM「……風斗……けて」、声がかすれてますね。
風斗「……母さん?」
GMビンゴ! まあ、当然かも知れませんが(笑)。そうすると、母幸穂さんの姿が闇から浮かび上がります。右手首に鎖がはめられていて、白い巫女さんのような服を着ている。
風斗「母さん!」 走っていきます。
GM走っても走っても距離は縮まりません。でも君が呼んでいることに気づいたのか、幸穂さんは顔を上げて「風斗、私を……殺して」
風斗「母さん、どうして?」
GMそれには答えず、ただ「風斗、風斗」と呼び続けるだけです。「風斗、風斗……」
風斗何とか走って近づこうとするけど、駄目なんだよね。
GM「風斗、風斗……」
風斗「母さーん!」
GM(声を明るく変えて)「風斗っってばぁっ! 起きなさいよ、いいかげんにぃぃっっ!」
プレーヤー一同(大爆笑&拍手)
第一章 了。第二章へと続く
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