銀河:今のうちに朱美さんの方に駆け寄りたいんですけど。
GM:どうぞ。(……朱姫、自爆パターンだなこりゃ。)
銀河:「起きてくれよー。」
GM:朱姫は、和広くんの方に近づいていきます。
大獅:じゃ、俺が前に立つ。
GM/朱姫:「なぜ、遮るの?」
大獅:「二人を助けてやりたいからだ。」
GM/朱姫:「それは、申し訳ないけど……」って攻撃しようとします。
大獅:「彼女のためだとか、彼女の代わりだとか言葉をきれいに飾るのは
    いいが、自分が生きるために彼女を利用しただけだろう。」
GM/朱姫:「そうよ。」
   まったく、否定するそぶりもありません。(苦笑)
笙 :「和広さん、今の話を聞いていてわかったでしょう? なぜ、彼女
    がこんなことをしてしまったのか……。となれば、彼女を元に戻
    す方法も1つしかありませんよ。」

  「朱美……。」

  和広の身体は、起き上がれない。
  起き上がろうとしてるのに、できない。

  「なぜだ、なんでなんだ……俺、俺……。」
  「あなた、ですか?」

  笙は努めて冷静に尋ねた。

  「あたしじゃない。」
  「……[金縛り]か?」
  「信じる信じないは自由だけど、あたしじゃないわ。この状況も理解
   できないし、『どうせまたダメだ』って考えてるから、身体が縛ら
   れてるだけ。」

  銀河の目を見て、朱姫は強い口調で話した。

  「……それは彼の心の問題で、あたしの力じゃない。そんなにこの子
   達を助けたいなら、怖くないって、言ってあげれば?」

GM/和広:「朱美!!」
恋 :朱美さんは、まだ気付きませんか?
GM:うーん。かなり衰弱してるし……ペチペチやってるだけじゃ……。
銀河:「ダメだ。目、覚まさないよぉっ!!」
大獅:「今まで聞いててわかってただろう。朱美さんは、お前を本気で憎
    んでいたわけじゃない。代わりに、やつに憎ませることで、自分
    はお前を憎んでいるって思い込みたかっただけなんだ。心の底で
    は、お前をずっと愛してたに決まってるんだ。」
GM:(さすがに、俺が助けなきゃって気になるね。)
   大獅くんの言葉に軽く頷くと、行こうとしますね。動きはスムーズ
   です。ただ、今度はケガのせいで、動けませんね。
笙 :はいはい、肩貸します。
GM/朱姫:(このままだと二人にしか目がいかないから……攻撃。)
   「申し訳ないけど」
   と羽ばたいて熱気を出してます。ちと、和広くん、やけどします。
雷顕:「これは、二人の問題だ。今のお主には関係ないことだとは思わん
    かね?」
銀河:「お前が朱美さんの目を覚ますことはできないのか? 
    気付かせて、改めて二人に聞いてみたらいいだろう?」
笙 :「なるほど。」
銀河:「もう一度、朱美さんがお前に憎しみを代わってもらいたい、って
    言うんなら、しょうがないけど……。」
音彦:「あのさぁ……朱姫……君も、捨てられたって思ってる?」
GM/朱姫:
   そうするとぴくんとします。で、音彦くんを見て、
   「あなたの目はごまかせないみたいね……伝承は、ご存知?」
   と言って、晶さんの[来歴感知]と同じ話をします。

  「最後に残った1羽、それがあたし……。みんなでいた頃は楽しかっ
   たわ。でも、みんな、誰かの願いを叶え、この世から消えた……で
   も、あたしは……。」
  「願いを言う者もおらず、木は切り倒され、それでも、お主は生きて
   いる。」
  「手厳しいわね。和尚さん。時が経つにつれて、あたしは、大きく
   なって、大概の願いは叶えられるのに……誰も……誰も。」

  朱姫の羽根が小刻みに震える。

  「このまま、みんなのところに行くこともできない……」

笙 :「ただ、彼女が望んだのはこういう形だったのでしょうか。」
GM/朱姫:「私は、あの場所に来て願った言葉をそのまま叶える定め。
       彼女自身の思いがどうだったかはわからないわ。」
銀河:「生まれがそうなら、想いはどうでもいいってわけじゃないよ。」
笙 :「あなたにはそれだけの力がある。ならば、むしろ、その人間自身
    の本当の思いを叶えてやるべきではないですか。」
銀河:「そうだよ。」
笙 :「思いを叶えてやるのが、あなたの生まれ、なら。」
銀河:「俺たちの一族だって、似たようなもんなんだけどさ、俺はまだ若
    いせいで人の願いを叶えるほどの力はないし、でも、あんたはそ
    れを持ってるんだから、それで何とかできるんじゃないの?」
恋 :「朱美さん、気付きませんか?」
GM:そうすると、朱姫が軽く羽ばたき、朱美さんの目が覚めますね。
   「これで、彼女の願いが叶うなら……きっと、私の願いも……。」

   最悪の場合を考え、病院の外に出る一同。
   朱姫もそれにおとなしく従う。
   雷顕によって、病院の外には、[人払い]の結界がはられた。
   少しはなれたところで、朱美と話をする和広。

   話の内容はよく聞こえないが、二人とも心からの笑顔を湛えながら
   戻ってきた。

銀河:まぁ、何とかなったみたいでよかった、よかった。
一同:ほんと……(笑)
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