GM:では、お昼です。恋ちゃ〜ん。
   「すみません、立原ですけど!!」
恋 :ああっ!!
   「あ、はい……。」
GM:「失礼します! この間はありがとうございました。」(ぺこり)
恋 :「そ、そんな、大した事してないです……。」
GM:「大したことですよ! あなたがいなかったら今ごろ白川はどう
    なっていたかわかりません。」
恋 :「そ、そうですねぇ。
音彦:(笑)そうですねって……
GM:ちょっと“そうですね”っていう答えに怯んだけど……。
一同:(笑)

  まくし立てるように話す立原に、終始押されっぱなしの恋。

GM:「あれだけの大きなケガにしては、命に別状ないと言うことで」
恋 :「それはよかったで……」
GM:「お医者様からも奇跡だと……。ありがとうございました。」
   (頭を下げる)
恋 :「あぁっ!」
GM:「これも、発見の早かったおかげです!」
恋 :あぁっ! んー、そーなのかな、と思いながら、
   「お茶でもどうぞ」
   お茶を飲みながらしばらく、他愛もない会話が続く。
GM:「本当にありがとうございます。これからも白川の良き、良き相
   談相手になってやって下さい!
銀河&笙:訳分からんな……。
GM:「よろしくお願いしますっ!」
恋 :「良き相談相手って……」
笙 :そう言うことか……(←一人で納得している)
GM:「それでは失礼します!!」と言って去っていくよ。
笙 :白川さんに何か言い含められて来たんでしょうね……。
宴楽:さりげな〜くね。

  立原が持ってきた大きな包みの中には箱が二つ。
  一つにはクッキーなどの洋菓子、もう一つは、お饅頭が入っていた。
  和菓子か洋菓子かで迷って、両方買ってきたらしい。(笑)
  恋の家で食べるには多すぎるので、影宮に持っていってみんなで
  分けることにしたようだ。

GM:で、お昼過ぎました。大獅くん。
大獅:「そろそろ行くか〜?」
GM/紋乃:「そうね。」
   果物……メロンとか持ちながら、紋乃さんが。
銀河:自分が食べたいと思っているだけじゃないのか?
一同:(笑)
銀河:“食べたい……でも、だめ……”とか。
大獅:自分で持っていった物を、なぁ……。
笙 :ひどく卑しい女性に思えるが……。(笑)
一同:(笑)
GM:紋乃さんが、本当にそう考えているのかは、別として。

  病院に着き、病室に通される。
  部屋の中には白川が横になっているだけで、付き添いは誰もいない。

GM/白川:紋乃さんを見て、「あぁ、刑事さんか。」
大獅:「同僚の皇城大獅ってもんだ。よろしくな。」
白川:「あぁ。」
   愛想が全くないね。
大獅:「今回は災難だったな。」
GM:「本当、災難だよ。」
大獅:「誰かに襲われたらしいが、覚えていないのか?」
GM:「あぁ……そんなこと聞いて、矢賀原さんも皇城さん……だっ
    け?……、調べてくれんの?」
大獅:「それが、俺たちの仕事だからな。」
GM:「別に恨みをかうような、覚えはねぇけどな。」
宴楽:けっ、けっ。
   (←どうやら、白川の悪態に嫌気がさしているらしい。)
大獅:「そうなのか。でも、タレントとなれば、……。」
GM:「そういう意味なら、嫌って言うほどいる。今回のドラマだって、
    主役狙っていた奴にしてみれば、俺は新人だし。」
大獅:「そうなるときりがないな。何か、どんな小さな事でもいい。
    思い出してもらえないか?」

  何とか聞き出そうとするが、相手はいまどきの高校生(笑)。
  上手くいかない。
  鳥羽朱美とは、東京に行く前に決着を付けたと言う白川に、

大獅:「その時、彼女は……いや、話さなくてもいいんだが……」
GM:「話したくないね。」
大獅:「そ、そうか……(汗)。」
   まったくとりつく島もない……。
GM:紋乃さんはちょっとオロオロして、大獅くんと白川くんの会話を
   追っている。
笙 :メロンでも食べる? とか言いそうだよ。(笑)
GM:言いかねんよ(笑)。
大獅:「通りすがりの女の子に助けられたそうだが……。」
GM:「それが?」
大獅:「いやぁ、どんな子かなと思って。」
GM:「うちの高等部、No.1の女の子だ。」
笙 :そういう捉え方か、やっぱり。
大獅:「きちんと礼に行くんだな?」
GM:「あぁ、当たり前だろ? すでに、マネージャー使って行かせた。」
大獅:「そうか。手の早い……」
一同:(爆笑)
GM:「今、刑事さん何か言ったか?」
大獅:「いや、何も……」
GM:「それが礼儀ってもんだろう?」
大獅:「おぉ、まったくだ。」
音彦:本心がちらりと。
雷顕:(笑)
GM:「親に礼儀だけは仕込まれたのさ。」
笙 :えぇーーっ!!
大獅:「いいことだ。ご両親も君がこんなになって心配してるだろう。」
   (←やっと言ってくれたよ……)
GM:鼻を鳴らして笑ってるよ。
   「心配してたら、ここにいるだろ!?」
大獅:「仕事が忙しいんじゃないのか?」
GM:「……誰の金で食ってると思ってるんだよ。」
大獅:「まさか……。」
GM:「紗里に積まれた金と俺の金で食ってるに決まってんだろ!?」
大獅:「紗里?」
GM:「……田嶋紗里。聞いたことはあるだろ? あいつのこと。」
大獅:「あぁ。」

  「それなら話は早ぇや。あいつは、親戚中たらい回しにされ……」

  少し、言葉を止めた。
  まだ若いのに……大獅は、少し場違いな感想を思い浮かべていた。

  ―― 悲しみの中、か……。

  「……うちの親は、養育費目当てで紗里を引き取ったんだよっ。」

  ――これは、真実だ。

  大獅には分かった。
  和広の怒りが。

  「……俺が、東京に遊びになんか、行かなければ……。」

  病室の外をぼんやりと眺めながら、和広は呟いた。

  「何か、変わったのか?」
  「……スカウトされたら、親、働かなくなっちまった……。
   『お前らの金で食っていけるから』だってよ!!
   ……何もかも、変わっちまったんだよっ!!」

  ――いろいろなことをため込みすぎている。
  ――高校生には重すぎる荷だ。吐き出させてしまった方がいい。

  大獅の勘はそう告げていた。

  「変わった? 一体、どういうことだ。」
  「……俺のいないところで、殴ってたんだ! 蹴ってたんだ……。」

  ――自己嫌悪、か……。

  かける言葉は、いろいろあるだろう。
  しかし、ここではそっとして置いてやった方がいい。
  ここにはもう一度来ることになりそうだしな、と大獅は内心で苦笑
  した。
大獅:「君は、紗里さんのことを想っているんだな。」
GM:「いや……。」
大獅:「心配してないのか?」
GM:「あぁ。」
大獅:「なぜ?」
GM:「自分のことで手一杯だからさ。俺が稼がなかったら、紗里が……
    いや、家中食っていけないしな。」
大獅:「そうか。」
GM:「ま、この事件は俺にとってはありがたいぜ。こんな時でもな
    きゃ、寝てらんねぇからな。」
大獅:「そうか……すまない。」矢賀原の顔を見るけど。
GM:オロオロ、オロオロ。
銀河:どっかの誰かさんを見てるみたいだ……気のせいかな?
GM:(苦笑)。オロオロ、オロオロ。
大獅:「色々悪かったな。しっかり身体休めてくれ。」
   矢賀原を連れて出ていくよ。
GM:じゃ、紋乃さんもそれに従って出ていきます。
銀河:珍しい〜。
GM:ちょっと、メロンが心残りみたいだけど。
一同:(笑)
宴楽:あぁっ! ついにぃ〜!!
雷顕:すげぇーオチがある。このオチ哀しすぎる(笑)。

GM:では、今3時くらいなんですけど、何かやることありますか?
雷顕:伝承について、調べられるだけ調べたいんだけど……。

  雷顕は、まず過去の新聞を調べる。
  木が切り倒された後も、そこで自殺を図ろうとした人が何人かいた
  ことは分かるが、最近はいない。

音彦:雷降寺の正面は駄菓子屋さんなんですけど、そこのおばあちゃんに
   昔の話を聞きに行きます。
雷顕:戸籍年齢58なんだけど、50年前から同じなんだよなぁ……。
音彦:聞かれたりして(笑)。
GM:「あぁ、音彦くんかね……ちょっと、聞きたいんだけどのぅ。雷顕
    さんは、今、いくつだね?」
音彦:「親父の歳、おいらよく知らないんだよね。」
GM:「あの人、変わらないなぁ〜。」
音彦:「おいらも、そう思うよ。」
GM:「そうだよなぁ〜。30年前と今と全然変わってないなぁ〜。」
音彦:「いや、おばあちゃん。おばあちゃんも変わってないよ。
一同:(笑)
GM:「そうかぁ〜??」
銀河:上手い、音彦(笑)。誰から学んだの? ……あれだな。あれだな。
雷顕:(笑)
銀河:あれだな。(宴楽斎を見る)
宴楽:わし!?
音彦:「この間事故があったときに、鳥を見たって言う人がいたんだけ
    ど、いつもいないようなでっかい鳥見たことない?」
GM:「見ねぇ〜なぁ〜。」
音彦:「そうかぁ、そいつは残念だ。そんな鳥の話、聞いたことってあ
    る?」

  おばあちゃんは、首吊りの樹の話をはじめた。

GM:「……鳥なしで首吊っても、何もないとか言う話じゃなぁ。」
音彦:無駄死……
一同:(爆笑)
笙 :それは言っちゃいかん、それは。
銀河:今、すごいこと言ったぞ!!
GM:「だから、みんな、鳥がおらん時は、首を吊りには行かんかったら
    しいなぁ〜。」
音彦:「ふぅ〜ん。じゃぁさ、今でもあそこで死んでしまったら、願い叶
    うんかなぁ?」
GM:「分からんなぁ〜。」
音彦:「命を懸けてまでの願いって、何だったんだろう?」
GM:「知人がのぅ。昔、あそこで首吊ったんだけど……。
一同:(爆笑)×2
雷顕&笙:おい、おい、おい、おい、おい(笑)。
雷顕:まぁ、いてもおかしくないとは言わんけど(笑)。
GM:「確かなぁ〜。男の人に振られたそうでなぁ、もう生きていく気も
    せんわ〜って、首を吊ったらしいのぅ。怖いことに後を追うよう
    になぁ、その彼も死んでしまってのぅ。ひょっとして、彼の死を
    願ったんじゃないかと評判になってのぅ。」
音彦:「それって、何年くらい前なの?」
GM:「……そうさなぁ……40年くらい前かのぅ。」
音彦:「ありがとう、おばあちゃん。このくじ引いていい??」
GM:「お金払ってから、引きんさいねぇ。」
一同:(笑)。
音彦:その話はそれくらいにして。後は駄菓子屋さんで遊んで帰ります。
GM:はい。
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