有子は美術館に行き、館長に滝之水の絵を見たいと頼み込むが、生徒会の人でも、自分の一存では見せられないと言われ、滝之水に許可を得ようとする。
さきほど愛美が滝之水から話を聞くために寮に行った後、生徒会室にいくと伝えたはずだが……。
有子……今どこにいるのか分かんないし。放課後だし……そうか、美術部に行けばいいのか!!
一同(沈黙)
愛美(ため息)
有子え? (愛美を見る)
愛美……。いいです。(苦笑)
有子いいですか?
愛美もう、いいです。ごめん、私が悪かったんです。(ここまで言えば気づくだろうと思ってる)GM、私が悪かったんだよね?
GM俺は、別になんにも……感想を言う必要はないけど。
愛美そうですか……。(泣)
有子じゃ、慌てて学校に引き返して美術部の部室に行って。
一同(声のない笑い)
鬼堂訪ねてみれば。
愛美滝之水高雄くんを訪ねてきたらしいよ、GM。
GMはいはい……って、部室に?
有子うん。
GMいないよ。
有子いない?
GM美術部員が何人かいるけど……。
有子「すみません! 滝之水部長は……?」
GM/部員「部長? まだ来てないけど。」
有子「あ、そうですか。」
GM/部員「絵があんな事になっちゃったもんな……ショックだったんだろうな。」「やめなさいよ、……」
有子しっかり、ちゃっかり聞いてます。
GMどうしたの? 止まっちゃって。
有子(しばらく沈黙)そうか、部長さんはいないのか……今日って部長さんは……でも……。でも、そう言えば!
愛美思い出してくれたぁ!?
有子(苦笑)
GM必ずこういうことが起こるだろうと思っていたよ。
愛美思っていたけどね……。
GM会話して数分後に気づくとはな……。
有子もじもじ……
GM/部員「で、何の用?」
有子「滝之水先輩に用事があってきたんだけど、いないから……。」
GM/部員「何、もじもじしてるの?」
有子(笑)「帰りますぅ〜。すみませぇーん。」
GM/部員「まったく、何なんだろう。あの子は。」
有子だってまだ一年生で、学校に不慣れなんだもん! 他の部室なんてあんまり行ったことないし。
GMま、場面、移しましょう。
愛美はい。
GM放課後になって、しばらくすると高雄くんがやってくるよ。鞄から取り出した封筒は2通あります。
愛美2通?
GMうん。
1通目は1週間前、2通目は昨夜届いている。
2通とも封筒の表には定規で引いたような字で宛名が書かれている。
中身は白い紙に印字されており、文面は1通目が
「お前は何も知らない。お前の罪を。必ず償わせてみせる。黒仮面」
2通目が
「裁きは今から始まる。友人はお前から離れていく。そして、お前の大切なものが消える。黒仮面」
と書いてあった。
詳細に関しては何を聞いても「心当たりが全くない」と言う滝之水に、困った愛美はこの場を切り上げ、2人に相談する事にした。
愛美「この2通、お預かりしてよろしいでしょうか。」
GM/滝之水「やっぱり、本気だと思いますか?」
愛美「でなければ、部室で絵が切り裂かれたのは何だったのかしら?」
GM/滝之水「そうですね……わかりました。お願いします。」
愛美「やれるだけ、やってみましょう。」……引き受けてしまったぞ!?
「何かあったら、また聞くこともあると思いますから、その時は協力よろしくお願いします。」
って言って、(地下の)生徒会室に戻るわ、一旦。
GMどうしてたんだっけ? (有子を見る)
有子で。おろおろしちゃって。仕方ないから生徒会室に一応戻ろう!
GM(ころころ)残念でしたー。もう行った後でしたね。ってことなんで(愛美を見て)話し終わった後に、ガチャッって開いて有子さんがやってきます。
有子「あ、先輩。」
愛美「有ちゃん、どうしたの?」
有子「あ、あの、本人の許可がなくっちゃダメだぁーって」
愛美「早く捕まえてらっしゃい。今、出てったばかりよ。」
有子「あ! じゃあ、行ってきます!!」
ダーーーーーーーーッ!追いつくかな? あっ、でも、分かるよね? 滝之水先輩って……。
GM知らないんじゃない? 君、知ってるの?
有子知らなーい!!
GM……たぶん、追いつきませんね。
愛美……追いついても抜いちゃうんじゃ?
GMたぶん、俺もそう思う。
有子うっ、うっ……(泣) たぶん校舎の外ぐらいまで行ってから、滝之水先輩ってどんな人!?って……。
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