集合時刻になり、メンバーが集まりました。
いろいろと話しているうちにバスが来て、いよいよ、諏訪に向かって出発です。
何故かバスの座席は誰か一人が離れてしまうようになっていました。
でも、キャンセルか何かでその席には人が来なかったので座席が二つ使えるというラッキーな状態が、瀬川さんに転がり込んできました。
(空いている座席には、お土産を置いてもらったので、実際には広くなかったと思いますが……。)
名古屋を出発して、二時間が過ぎました。起きたら周りがデビルマンの話で盛り上がっていたので、茜さんは少し面食らったようですが、
「デビルイヤーは地獄耳(笑)」
などとすぐに会話についていけるあたり、さすがです(笑)。
そんなデビルマンの話も一段落して、バスに乗っていることにみんな飽きてきたようです。
車内には、静けさが戻るかのように思えました。
が、その時。
どこからか不思議な歌声がするのです。頭の上の方から出ているとでも形容すべきなのでしょうか。わたしの語彙力では表すことのできない妙な声がしたのです。
わたしだけが聞いたのかと思いましたが、通路を挟んで向こう側の舞花さんがわたしの方を見ています。これは、幻聴や空耳ではないようです。
「せ、瀬川さん!?」
「なになに?」
みんなの目が瀬川さんを見つめています。
何があったのだろうと瀬川さんはイヤホンをはずしました。
「す、すみません。今、歌っていらっしゃいましたか?」
「うん。歌ってた。」
「……(←みんなの声のない笑い。)」
「歌っていましたよ。」
「(笑)」
「えっ、どうかした?」
「いえ、何でもないです。(←みんなの笑い。)」
「だって……(みんなの笑いでこの先は聞き取れません)」
「そんなに変な声で歌ってた?」
「……(ただただ、うなずく。)」
このときから《瀬川さん壊れている説》が出てきました。
でも、まだまだまだまだ序の口だったんです(笑)。
いいイメージが崩れたという意味ではありませんよ。わわ。本当です。
すごく楽しい人だと思います。わわわ。いい人ですよぉー。
「あぁっ! 人生最大の汚点だ・・・。」(瀬川さん談)
「全然、汚点なんかじゃないですよ。あれは、そんな。」(風斗さん談)
さて、名古屋を出て五時間ぐらいたった頃、GM小口の家に着きました。
着いた早々から、ご家族に「ヘン!」と言われ続けていたGM小口は、髪を切りに行きました。
戻ってきたら、《さっぱりさわやかさん》になっていて、「ヘン!」と言われ続けていたのも無理はないと納得しました。(今まで、全然ヘンだとか思っていなかったので……。)
ところで、GM小口。頼むから、たまには実家に電話してね。クロくんも、瀬川さんも困っていたんだよ。ビデオデッキを買えるのなら、扇風機を買うか、食費に回しなさいっっっっっっ。
GM小口が戻ってきてから、みんなでお風呂に行きました。洗面器やシャンプーを始めとして、バスタオルまで持たせていただいて……本当に有り難い限りです。ちなみにわたしは、うたせ湯で肩こりを(笑)。さすがに、八百年以上も生きていると体のあちこちが悪くなっていけませんわね。
お風呂から戻ってきて階下に降りていくと、すでにお夕飯が用意されていました。目が輝いている瀬川さんを筆頭に、全員感動!
お料理はおいしいですし、もう、何も言うことができませんでした。
えっ?
食べるときはいつも静かだって?
あのときはいつもの静かさとは違っていました(きっぱり)。
お夕飯を頂いた後、二階でトランプを始めました。
ババ抜きや、ブラック・ジャック、大富豪などなど。
ねぇ、茜さん。わたし達、いつも決まったように負けていたね?
「そろそろ本番行こうか」の声とともに、「ルナル」のセッションが始まりました。
しばらくすると、「みんな、隠して!!」といつもより小さめのGM小口の声が。
みんな、キャラシーや、ダイスを思い思いの所へ隠して、まるで修学旅行の夜のよう。茜さんは、マスタースクリーンまでも自分の後ろに(笑)。
一度目は何事もなく、戦闘態勢解除となったのですが、二度目は……
「みなさんお茶か何かいりませんか?」
気づいた人は気づいていたでしょう。わたしの声がすこーし裏返っていたことに(笑)。
……後で、ご両親にばれて、GM小口は怒られていないでしょうか? それだけが心配です。
「大丈夫だった。何も言われてはいない。」(GM小口談)
「雨……。明日も降るかなぁ……。」
「だめだめ、そんなこと言っちゃ。『言霊』って知ってるでしょ? 明日は晴れるの。雨は、あがるの(笑)。」
と、晴天を願いつつ、セッションは続いていきます。
とりあえず、無事(?)に今日のセッションは終了しました。といっても、もう、日付も変わって朝の三時過ぎですけど。明日も朝早いというのにいいのかなぁ。
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