第2回 毒(ぶす)の平
《毒(ぶす)の平》

出発地の荒倉山キャンプ場より5分くらい上ったところ。
正直、平野というよりは、樹の植わった林という感じでした。


名前の由来は、紅葉を討伐しに来た平維茂が山に入ると、綺麗な衣装を身につけた美女たちが紅葉を愛でて酒宴の最中。
宴に招かれた維茂は断りきれずに参加。だが、勧められた酒には毒が!
これを察した維茂は、美女が紅葉の化身であることに気づく。
ここがその酒宴会場だったとのことで「毒=附子(ぶす)」と名づけられたそうです。

能「紅葉狩」では、毒入りのお酒は出てこないので新鮮でした。

酔いつぶれて寝た維茂の夢に八幡様が現れ「つぶれてんじゃねーよ、維茂。あの美女こそが鬼女紅葉だぞ!」と教えるのが能です。

途中で朽ちた樹があったりして、鬼が出そうな雰囲気は抜群。

この時点で「ちょっと無理だわ」と引き返した参加者さんもちらほら。

偉い人に、ここを通るよう先導されたけれど、通ってよいの?

この道を引率してきたおエライさんが「帰りは林道を通らせるように」と観光協会の方に指示をして祭の会場に戻ってました……

こうなったら、腹括るしか……。
足元に注意しながらゆっくり先に進みました。

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