序の二 これまでのあらすじ

突如現れた「陰陽師」阿部那月によって本体の樹と分離させられてしまった「大社堂」リーダーの「御柱」真樹麗子
しかし彼女は那月の言葉に激しく動揺し、仲間にそのことを伝えようとはしなかった。

一方、私立探偵の「かわうそ」瀬川圭二郎は謎の老人から那月の存在を示唆される。その老人が以前より「大社堂」と敵対していた妖怪であることは間違いなく、戸惑う瀬川。

ちょうどその頃、女子高校生の行方不明事件を追っていた茜は被害者の身辺から五芒星の書かれた紙を発見する。それらの情報を聞いた風斗は学校での調査を開始。驚くべきスピードで五芒星の紙は流行していることが分かった。五芒星の紙を入手した茜は、この紙が魂を抜き取る術の媒介であることを身を持って知る。妖怪ゆえの抵抗力の高さが彼女を救ったが、風斗の幼なじみ・榊由美は魂を抜かれてしまう。

麗子は那月から満月の夜に一人で来い、と告げられる。彼女は「大社堂」の面々に相談し、彼らは麗子を守ることを誓いあう。

そして、満月の夜。麗子の本体の樹の前で戦いが始まった。那月の操る式神は強力で、クロや瀬川が重傷を負う。が、記憶の混乱が収まりつつあった麗子は、那月に対し完全な決別を叫ぶ。那月は復讐を誓い、逃亡。途中でクロの最愛の友人・阿部拓矢をさらっていく。

麗子は自分の心の一部が、人間の少女”麗”であることが分かった。しかしなぜ、そんなことになったのかまでは思い出せなかった。

また、家に帰った茜は、戦争で死んだはずの恋人・上総陵と再会を果たす。

そして「般若面」紫苑寺舞花は、那月との戦いの中で自分の心の奥底に眠る存在に気づく。彼女は失われている記憶を取り戻すため、謎の美少年の誘いを受けて戸隠へ向かうのだった。

(キャンペーンセッション1「月の夜 時を越え」より)

姿を消した舞花を追い、麗子と瀬川は戸隠へ向かった。

一方、舞花は自分の中に眠る存在が「鬼女・紅葉」であることを知る。彼女は終戦直後に紅葉の魂に体を乗っ取られ、殺戮を繰り返していたのだ。養祖父・紫苑寺彩雲の左腕を切ったのも自分であることを思いだし、自分に対する嫌悪から再び紅葉に乗っ取られてしまう。

戸隠に来た麗子と瀬川は、姿を現した舞花の攻撃を受ける。舞花の恋人である穂群甲斐の説得も通じず、どうすることもできない二人。
さらには麗子が、実は「初代御柱」真樹奉全であったことまでが「がしゃどくろ」無玄骸連によって暴露される。「御柱」は奉全ただ一人であり、奉全は人間の娘・麗の心を受け継いだため人格が変化し、麗子になったのだ! 動揺を隠しとおせない麗子。
危ういところを「大社堂」先代メンバーの一人、「鬼娘」夜魅と「紅葉」の子「鬼児・経若丸」こと、護刀経若が救う。

二人は夜魅の案内で戸隠の九頭竜と出会う。彼は自分が「龍」の力を護る番人であることを告げ、「大社堂」に協力しようと申し出る。
その時、瀬川の携帯に風斗から連絡が入る。何と、諏訪湖上空に「龍」が現れたというのだ!

二人が諏訪に戻ろうとすると、麗子の全身に不思議な文様が輝き、彼女は激痛に苦しみ出すのであった。

(キャンペーン・セッション2「紅葉、舞う」より)
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