文責:高等部生徒会選挙管理委員長 江島愛美
3.背景設定作成(後編)
(蒼明学園江島委員長プライベートスペース 17:24:34)
愛美(紅茶を作りながら)ほんと、色々と考えてたのね。 あい♪……まぁね。手伝おうか? 愛美大丈夫よ。(お盆に載せたティーセットを運ぶ。) あい♪ありがと♪ 愛美ここまで考えてると……長くなる話ね。 あい♪だから、腰を落ち着けて話せるところでないとね。 愛美(それで、ここを選んだってことなのね……) あい♪(紅茶を飲みながら一息つく)
(同室 17:30:24)
愛美そろそろ、話に戻りたいんだけど。 あい♪そうね。では、次は<魔術師>に対してのスタンス。GMと相談したところでもあるわね。ほんっと、苦労したわ。 愛美前回の話で、プレイヤー的には理解できるけど、キャラクターの私としては、説明つかなかったし。 あい♪そうなのよ。で、私としては、性格に活路を見出そうと考えた。 愛美(メモメモ) あい♪まず、愛美が「波乱万丈な人生」をこの先送るだろう、と想定したわ。それで、愛美の気持ちになって考える。 愛美それが、この部分になるのかしら。(設定資料を指す) あい♪「"ごくごくふつう"の人生が自分にとっては合わないとさえ思っているでしょう。」って、ところよ。 愛美すごい言いようね。 あい♪波乱万丈だったことを「イヤ」って思ってない、と考えたの。 愛美(ぱしっ)
自分の生きてきたことを否定するなんて、私には似合わないわよ。自分なりに一生懸命に生きてきたんだから、そんなことする必要ないじゃない。どんな人生だったとしても。
あい♪……だから。私がそういう性格にしたんだって(苦笑) 愛美あ、そっか……(肩をすくめて、軽く舌を出す) あい♪ほんと、困った子ね〜(苦笑)
(同室 17:33:11)
あい♪まぁ、愛美の言うとおりよ。でも、私はそれを一歩、進めてみた。 愛美 あい♪「イヤじゃない」なら「楽しんでしまえ」。 愛美波乱万丈な人生を楽しむ!? あい♪そう。楽しむの。 愛美すごい考え方ね、我ながら。 あい♪すまんね。(苦笑) で、こうなる。 愛美「"ドラマティック"な人生こそが、自分を向上させると思っているのですから。」ってところね。 あい♪その通り。その後の部分もね。 愛美「当時はとても辛かった出来事も、今になって思い返せば、自分を成長させる糧。だから、悲惨な状況に陥っても、自分の持てる力をフル稼働させて、逃げずに立ち向かう――自分を成長させてくれると信じて。」 あい♪(聞きながらゆっくり紅茶を飲んでいる) 愛美確かに、こういう性格ね。でも、それが、<魔術師>への対応とどう関わってくるの? あい♪まぁまぁ、もうちょっと、待って。 愛美えーっ。(ぶーたれてる) あい♪(全く気にせず続ける)ということは、目の前に危険が待ち構えていても「自分なら何とかなる」って考える。 愛美うわっ、ここで、出たかっ、自己中! あい♪あ、気付いた(笑) ね、すごく自己中心的な考え方でしょ? 愛美は「自分と自分の力を信じてる」のよ。 愛美うわぁぁぁっ……でも、そうなのよね。(笑) あい♪(笑) 愛美あ、ってことは、<魔術師>が出てくると、危険だって思うから―― あい♪だから、そっちに近寄る。 愛美自分を成長させてくれそうだから、ってことね。 あい♪となると……(めもめも)
基本設定
『波乱万丈な人生を送っている。』

〜家庭環境〜
・パパは幼い頃に行方が分からなくなった。
・女手一つで、母は愛美を育て、愛美が高1になった時に再婚。それを機に実家の名古屋から出て蒼明学園へ入学。

〜性格〜
・人の感情にはとても敏感。([超嗅覚])
・責任感が強い。
・圧倒的な迫力と威圧感。(扇子・サングラス)
・自分と自分の力を信じている。

〜能力〜
・人の感情にはとても敏感。([超嗅覚])
・母が神社の宮司さんの血筋([妖力])
・父の遠い家系に超能力者がいたようだ。([アンチ・サイ])

あい♪こんな性格になるわけね。 愛美確かに、私のできあがり、って感じだわ……。
(同室 17:41:41)
あい♪それで、これをGMに提出したのよ。 愛美で、そのまま採用? あい♪プレイヤーが考えたことは、基本的に採用よ。(笑) 愛美そうなんだ……。 あい♪提出して、この紙を見ながらGMと話すと、またそこで膨らんでいくのよ、これが。 愛美この上、一体何がついたのよ。 あい♪ま、想定どおりなんだけど、パパのことね。 愛美確かに、パパが出てきてもいいように、行方不明にしたから……。 あい♪そう。で、私の中で、愛美のパパは頭がいいってイメージがあったから「学者かな。とにかく、頭のいい人」って言ったの。 愛美ちょっと、待ってよ、それ…… あい♪(にやり) 愛美その笑顔、不気味だってばっ。それで、パパと<魔術師>がつながったってこと? あい♪そーゆーこと。 愛美でもさぁ、他にもそんな設定をだした人いるんでしょ? なんで、パパがつながっちゃったの? あい♪それは、私がこれを提出した時期にあるのよね。この設定をいつ、GMに出したと思う? 愛美前、あい♪さん、かなり早くに提出したって言ってたわよね……。 あい♪そうよ。[紅男爵]のセッション辺りで出してるんだ。 愛美それ、2回目じゃ……。 あい♪そう♪ 愛美それ、早すぎでしょっ!! あい♪ってことで、GMがまだ全体のシナリオを描ききってないうちに設定を出しているんだ。 愛美(額に手をあて、うつむく)
(同室 17:45:34)
愛美ねぇ……どうして、そんなに早く設定出したの? あい♪大社堂で麗子さんを演じてたからかな。 愛美どういう意味? あい♪麗子さんはNPCの予定だったのよ。 愛美えっ!? あい♪麗子さんは、ネットワークリーダーでしょ? GMがうまく使って情報を与えたりするっていう動きになるはずだったのよね。PCになっちゃってGMが大変だったと思うわ(笑) 愛美でもそれがどうして設定の早さに……? あい♪まぁまぁ。もう少し聞きなさいな。もともとNPCだったってこともあって、麗子さんには通常以上にいろんな裏設定があるのよ。例えば――
「妖怪の体に人間の心を術で埋め込んで生まれた!」、
「御柱は4本あるのに、なぜか、自分は1人!」、
「過去に、分身を外に出さないまま本体にこもった」、
「知らないけれど知り合いのNPCがたくさんいる!」とか、もう、どれだけ出てくるか果てしない果てしない果てしない……
愛美……お、お、落ち着いて…… あい♪さらに。最初の頃は記憶が混乱しているという設定だったから、教えられた設定はすべて断片的。麗子さんじゃないけど、私自身もかなり混乱してたのよ。で、それなら自分で作った方がはるかに楽だって思ったの。そのために、お話全体に絡むことになっても。 愛美なるほどね……分かる気がするわ、それ。 あい♪ 愛美押し付けられるくらいなら自分でやる、ってことでしょ? それ私と同じ考え方よね。 あい♪(確かに……。)
(同室 17:49:42)
あい♪こうして、江島愛美の基本ができあがったのよ。 愛美確かに、私ね。……あっ、私、今日、ミーティングだ! あい♪何の? 愛美今度の演説会のテレビ局とのミーティングよ。 あい♪あら珍しい。篠田くんに任せておくんじゃないのね。 愛美……対外交渉は、篠田には任せられないわね、まだ。 あい♪ま、そうね。その代わり、内政は―― 愛美安心ね……って、そう。篠田の設定は、どうなってるの? あい♪それは、……って、愛美、時間なんでしょ!? 愛美あ、やばっ、そろそろいかなくちゃ……あい♪さん、ごめん、ありがと!! じゃ、行ってきます!! あい♪ちょ、ちょ、ちょっと、愛美……(ため息)……さては。最初から、打ち合わせの間、ここにいさせるつもりだったわね。どうやって出ようかな……。(しばし、沈黙)しょうがないなぁ、でも、他に手がないし。
"ノア"、返事して。

(何も聞こえない)

"ノア"、愛美と私とどっちについた方が得か考えなさい。

(やはり、何も聞こえない)

そう……。確かに、愛美につかないと怖いものね。
いいわ。この先、蒼明学園のリプレイも、大社堂関連の更新も全部止めて原作者さんに"ノア"が執筆を阻害する、って伝えようか。

―― 失礼いたしました。脱出回路オープンします……

そうこなくっちゃ!
さっすが、話が分かるスーパーコンピュータね〜♪

―― 江島委員長に良く似ていらっしゃいます……。

私が分身として作ったのだから、似てて当然よ。
あ、そうそう、後で、愛美に言っといて、宿題メールしておくからよろしくね、って。

―― 承知しました。それではご案内いたします……。

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