愛美が出て行った後、瑞穂が有子を見つけ話しかけた。
瑞穂「さっきはどうも。」
有子「いえいえ、こちらこそ、お花ありがとうございました。」
瑞穂「気に入って頂いて、とっても嬉しいです。」とにこりと微笑んで。「あ、名前、まだ言ってませんでしたね?」
有子「水前寺さんですよね?」
瑞穂「はい、何で知ってるんですか?」
有子「え、えーっと。」
龍之介だめだこりゃ(笑)「有ちゃん♪」
有子「あ、はーい。」
龍之介「愛美ちゃんたちも何か忙しいみたいだし、いこっか?」って言って。
瑞穂「蒼明学園で有名な清美委員長の天草君じゃないですか。」
龍之介「え?」
瑞穂「やっぱし、美しいものを愛する君としては、こういう美術は見逃せないっていうわけだね。」
龍之介何かすごい白々しい言い方のような気がしたんだけど……。「まぁ、そうだな。芸術は人の心に安らぎと実りを与えてくれるからな。」
瑞穂「君もそう思うかい?やはり、絵はいいよね?」
愛美入っていっていい?
GM(うなずく。)
愛美「行くわよ、ほら……。」
龍之介「あぁぁぁぁぁ」
愛美「すいません。仕事なんで」って言ってとっとと出て行きます。
有子「さようならぁ〜」
龍之介「わぁぁぁ。」怪しいなと思いながら、「君は誰?」
瑞穂「転校してきたばかりの水前寺瑞穂といいます。」
龍之介「あぁ、そうなんだ。君の事はなかなか有名でべるちゃんから 良く聞いてるよ。」
瑞穂「鬼堂くんとか?」
一同(笑)
龍之介「え? え? え? いや、俺は別にそういう、なんつーか男女の関係とかそういう……」
愛美「ほらほら、天草くん、行くわよ、もう……。」
龍之介「じゃ、また。」って。
瑞穂「君も十分素敵だよ。」って(笑)
愛美「……さぁ、行こう!!」
龍之介「ごめん、愛美ちゃん。俺が悪かったよぉ(泣)」
一同(笑)
愛美「それでは、仕事なのでごめんなさい。」と言って、行きます。
瑞穂「はい。」
有子「さようなら〜。」
瑞穂「お仕事がんばってくださーい。」
龍之介俺の骨を埋めてくれぇぇぇぇ。
愛美「あからさまに怪しいわよね。」
龍之介「存在からして、なんかぷんぷんぷんぷんしてくるよ。」
有子あんまり疑ってない。
龍之介「名前を知りすぎてる、ってのも……」
愛美「転校生にしては、ね。ちょっと。嫌な予感はする。気をつけておいたほうがいいかもしれない。何にかはわからないけど。」
龍之介「有ちゃんが一番気をつけた方がいいような気がする。」
一同(微笑)
愛美「だめよ。職務なんだから、あんまりしゃべっちゃ。」
有子「はい、ごめんなさい」ってしゅーん。
愛美「大丈夫、大丈夫。よしよしよしよし。」
龍之介「とりあえず……どうしよう?」
愛美地下生徒会本部に。
龍之介戻りましょっか。
ゆかりじゃ、こっちにもその連絡が入るんだね?
龍之介うん。
稜威は、生徒会本部には戻らず、単独行動。校内で会場を見渡せる場所の木に登り、[五感鋭敏化]で怪しい人を探す。
[五感鋭敏化]の判定に成功した稜威は、続く知力判定も−5成功。
GMじゃ、屋上に女の子が一人。
稜威女の子?
GMあ、ごめん。女の子に見える。
稜威見える?
瑞穂服装は、男子の制服だから、それはないね。
稜威おぅおぅおぅ、やめてくれよ(笑) そっちの趣味はないよぉ〜。
一同(笑)
瑞穂いやぁ、困ったなぁ、僕、両手に花を持っちゃって……。
稜威やめろよぉ〜!!
GMじゃ、一人眼鏡をかけた、まぁ、ちょっと中性的というか。
稜威大丈夫。獣だからにおいで男か女かわかる。
一同(笑)
GM今は、目、だろ、目!!(笑)五感だから、嗅覚あがってもいいけど(笑)
稜威で、一番怪しいのがそれ?(と瑞穂を指す)
GM(笑)
稜威じゃ、屋上に行こうか。
瑞穂来る前に通信をしたいんですけど。「もしもし、瑞穂ですが、最初のキーワードは「だ」だそうです。何かそれ以上の情報はつかんだでしょうか。」
GM「いや。」
瑞穂「首謀者は、わかりましたか?」
GM「彼は知らないといっている。実務は下の方に任せたらしい。」
瑞穂実務班はつかまってなくて、今、爆弾と一緒にいるっていう話か。蒼明で「だ」で始まる場所か何かを特定できないでしょうか?
GM「だ」ですか……。大学部とか、いろいろあります。
愛美大会議室とか、ダンスホールとか。
GMまぁ、そういう感じです。「大」がつくって、ほんと色々ありますから……。
瑞穂「じゃ、何か情報がわかりましたら、連絡ください。私も引き続き調べます。」で終わります。そうか、めぼしい情報は入ってないのね。
GM入ってない。
そうこうしているうちに、稜威が屋上に到着。
GMじゃぁ、ハーモニカ吹いてる……。
稜威ハーモニカ吹いてる!?
龍之介あやしい〜。
稜威におい、においで……ちっ、男か。
一同(笑)
稜威とか思いながら「おい、そこのお前。」
瑞穂「君は、男か女かで対応を変えるのかい?」
龍之介うわっ。
稜威「はっ? 何を言っている。男たる者、女性に優しくするのは当然だろ。」
瑞穂「それが、君の生き方というわけだね?」
稜威「その通りだ。」
瑞穂「で、見ない顔だね。君は。」
稜威「見ない顔ねぇ……で、そっちは。普通、名前を聞く前には。」
瑞穂「それは失礼。僕は転校してきたばかりの水前寺瑞穂っていうんだ。よろしく。」
稜威紛らわしい名前使いやがって、とか思いながら「大学部の稜威一一だ。」
瑞穂「じゃぁ、先輩にあたるわけだね。」
稜威「あぁ、一応そういうことになるんじゃねーの。」
瑞穂「よろしく、先輩」
稜威「……あんなに盛り上がってるのに、なんで、瑞穂……じゃない、水前寺は学祭に加わらないんだ?」
瑞穂「瑞穂でいいよ。」
稜威「いや、水前寺と呼ばせてもらうよ。」
一同(笑)
瑞穂「君はカタイんだね。」
稜威「カタイ、ねぇ……。」
一同(笑)
瑞穂「……蒼明を見たくて。」
稜威「見たくて?」
瑞穂「だから、ここから眺めていた。」
稜威「祭りは参加する方が楽しいんじゃねーの?」
瑞穂「さっきまで参加してたよ。素敵な風紀委員長にお会いすることができた……」
稜威あのネガはそういう関係があったのか……。と思いながら。「悪かったなぁ、わざわざ呼びかけたりして、じゃ、俺も祭りに参加するからお前もできるだけ参加した方がいいぞ」って言って、屋上を出る。
瑞穂「そうだね。」って言って、後をついていく。
稜威……バッチ、使ったほうがいいか……。
稜威は、瑞穂のあまりの怪しさに、自分の発信機を使い"ノア"で瑞穂を追跡することを検討しはじめた。
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