イニシアチブは……。 まず、ヘクスを見て誰がどこにいるかを確認するＧＭ。 "右近"は、攻撃対象を鬼堂に定めた。 鬼堂は<正義>で受けようとするが。 クリティカルである。クリティカル表を振るＧＭに……。 結果は。 だが、これで終わらない……。 ということで、鬼堂は１２点のダメージ。もちろん、生命力はマイナス２。気絶判定は持ちこたえたものの、転倒判定は失敗。 倒れた鬼堂を軽く見下ろし、"右近"はつぶやく。

「ふっ。愚かな事よ。<魔宝>の力さえ、ろくに操れぬようだな。」

"右近"の目は見逃さなかった。
鬼堂の手を離れ、床に転がる<正義>を。

「<正義>、か……。」

ばしっ！！

"右近"の差し伸べた手は大きくはじかれる。

「生意気に……私に抗うか……。」

次は、庫門。もちろん、攻撃対象は佑苑。 だが、二刀流ということはもう一度攻撃が…… さすがに３回は続かず、回避失敗。 基本的に蒼明学園には防護点がないので…… 気絶判定は、クリアしたものの。 背中に感じるかすかな重み。

――力を入れてませんね……。

ポーズ。自分の方が力が上だということを見せつけるだけ。

「勝てる！！」

"兵庫守"の声が響いた。

「佑苑くん、あなたはそれでも手助け不要というでしょうね……」

愛美のつぶやきに応じたのはゆかり。

「そうでしょうね。でも……。死んでもらっては困るの。」

絞り出されたようなかすかな言葉だが、佑苑にも聞こえていた。

「死には、……しないさ……」
「……回復するわ！」

静まり返った空気の中、ゆかりの声が響き渡った。 次はプレイヤーターン。（恐怖の10連続攻撃（笑））
（叶：よしっ、やり放題！！） 空を飛んであっという間に"右近"の元へ。大振りの攻撃は、外れ。 有子は一歩進んで［盾］に集中。集中しつつ、誰に［盾］をかけるか考える。 愛美に［盾］をかける必要はなさそうだ。
叶はひざ立ちしつつ、［精神攻撃］に集中。さて、佑苑は。 「俺が、俺が……」

足の震えが背中全体に響く。

「俺が相手じゃ、本気を出せないって言うのかっ！！」

声を荒げ、顔を近づける、兵庫守。

――　蒼馬……。

背中を踏みつける足を軽くどかし、体を起こす。

「いらないものをどかしてくれて、ありがとう。」

ということで、佑苑はひざ立ち。

べるなは一歩前に出て集中。ゆかりは［大治癒］集中。
龍之介は［超能力奪取］に集中。鬼堂は、ひざ立ち。
宗祇は［浮遊］から一気に着地し、大振りで蹴るがよけられる。 《第５ターン》 鬼堂の生命力判定は［意志の強さ］で何とか成功。
龍之介の［超能力奪取］は失敗。宗祇の［先読み］成功。
べるなの［火球］は止められる。
ゆかりは佑苑に［大治癒］。佑苑は８点回復。
叶は“右近”に［精神攻撃］をかけるが、クリティカルでよけられる。
有子の［盾］は……つぶれている鬼堂にかけるわけにもいかず…… 愛美に１点かかる。 イニシアチブは佑苑。起き上がりつつ……。