4.
一同が門をくぐると、場所は情報センター。
だが、上には天井がなく、灰色の空になっている。
GM縦長の机が「ぱー」って並んでて、コンピュータが「だー」って並んでます。 愛美それが「わー」っとあるわけね。 GMそれが「えーっ」と続いてます。 龍之介わ〜。 一同(笑) ゆかりコンピュータ、ね……。 GMディスプレイの一つ一つには、違う画像が全部映っています。(笑) ゆかり見てみる。 佑苑引き込まれる。(ぼそ) GMそれはないです。『電脳教授』じゃないんだから。ごく普通のホームページですね。 鬼堂プラズマとは何か。 一同(笑) GMおいおいおいおいおいおい。 普通かぁ!? ま、いいでしょ、そんなのもあるかもしれない。 宗祇検索、叶圭一郎とか? 愛美『電脳教授』と同じことやらないの(笑) 宗祇だめか…。
中条の姿はない。あるのは、延々と続くコンピュータ。
宗祇犬はいるの? GM犬、っつーか、幻狼はいますよ。 龍之介幻狼は何かしようとしている? GM君たちをじっと見て、しばらくすると「ぷいっ」って通路をどんどん進んでいっちゃう。止まって君たちのほうを見ていたり、また、進んだり。 ゆかりほかに何かめぼしいものはないの? GMちょっと全員知力判定。 一同(ころころ〜〜) GM(判定の結果を聞いて)ゆかりちゃんと愛美さんが気づくね。
―― コピ研??

ふと視線を感じて、ふりむくと、そこには心配そうなゆかりちゃんの顔があった。
愛美「……わたし? ………わたし…。」 GMみんなが愛美さんの見ているディスプレイを見ると、二人が仲良く話をしている姿が見える。しばらくすると、ふっと消えて、また他のディスプレイに別の光景が映るよ。 ゆかり「どう見ても、これ……愛美ちゃんと、……。」 龍之介「思い出か。」 愛美「…………なかなか乙なことをしてくれるものね。」
幻狼の後を着いていくと、不意にコンピュータの行列が途絶えた。
GMそこには叶くんがいます。十字架にくくられて。 一同(笑) 愛美いやぁぁぁぁ〜ん。 龍之介趣味が……。 ゆかり一緒にいた女の子は? GM下に、十字架に持たせかけられてる。扱いぞんざい。 佑苑(笑) GMおまけみたいなもの。 佑苑……それなら、(一緒に連れて行かずに)おいときゃいいのに。 宗祇十字架に磔っていうのは、きわめて悪趣味…。 佑苑映像効果はあるでしょう。 龍之介とりあえず、女の子を抱きかかえて。 佑苑叶くんはいいんですか?(笑) 龍之介は? え? ………オブジェ 一同(笑) うわぁ〜。 ゆかりじゃ、叶くんの方、[霊気感知]するね。
ゆかりの[霊気感知]は、普通に成功。
叶は幻像ではなく、本物で生きていることがわかる。
愛美「で、何がしたいのかな。」ってどこにいるかわからないけれど声をかける。 GM「簡単なことさ。叶くんの代わりに、君を。」 愛美「この十字架に磔にするの?」 GM「そう。」 佑苑「何のために私たちがいるんでしょう。」 GM「それはこれからわかる。」 龍之介「彼女に……見せ付けるんだろう。」 佑苑「何を?」 龍之介「これからの戦いを。」 佑苑「あぁ……。」
―― なるほどね。

「交換しないと、彼の命の保証はできないな」
「……僕のことは、気にしないでくれ、江島さん。」
「か、叶くん……。」
「女性の代わりに、この身を捧げる、なんて……。」

息が乱れる。

「……!!」
「……大丈夫、……きょ、うは、調子が、い……。」

消え入りそうな声は、もう聞こえない。
ただ、荒い息遣いだけが辺りに響いた。
GM/中条「さぁ、どうする? 江島愛美さん?」 GM別の幻狼が中空に現れます。叶くんのすぐ横に。 佑苑これだから、異次元は…。 一同(笑) GM結界と言ってほしいな! 愛美「交換して、彼らが元の世界に戻れる保証はあるの?」 GM/中条「それは、君が僕を信頼してくれるしかないかな。」 宗祇くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ〜。(こぶしを握り締める) 龍之介「信頼関係崩しといて、よく言うよ。」 GM/中条「さ、どうする、江島愛美さん。」
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