次は、料理部でお菓子を作成中の有子。
教室の片隅にぼーぅっとした影のようなものを見る。
有子ん〜!? GM犬のようにも見えるけど、透き通ってると言うか…幻って感じ。 有子(持っていた調理道具を置いて)そっちの方に寄って触れるかなーって触ってみる。 GM触われないね。 GM/料理部員「何やってるの、有ちゃん?」 有子「なんか、ここに、犬、犬が……。」 GM/部員「犬?」っていって怪訝そうな顔をするね。 有子「ここに、犬の影みたいなの見えない?」 GM/部員肩をぽんぽんと叩いて振り向いた君の額に手をあてて「熱はないみたいね。」 有子「やっぱり、やっぱり? 変なのかな?」 GM/部員と、中等部の後輩がざざっと下がって「先輩って、そう言うの見える人だったんですか!?」 有子「そうだったっけ?」 ゆかりおいっ!(笑) 有子「んー。何かいるんだけどな……。」なんか、怖いとか寂しいとか感じないかな? ゆかり有ちゃんを見てみんなが怖いんじゃないのか? GMそれは怖がってるね。
犬に触れたことで受動的に[思考感知]が働いた有子は、とてつもない憎悪が渦巻いているのを感じる。それとともに、犬に睨まれた有子は……
有子びくっとして、どうしたの? って、なでなで。 GMそうやって撫でようとした君の腕に「がぶっ」て噛み付きます。
有子の避けは失敗。3点の切りダメージを受ける。
だが、不思議と血は流れない。
有子「んー」ってしゃがみこんで腕を抑えてます。 GMそうするとその大型犬はにやりと笑いますね。で、すーっと消えて行きます。 有子痛いし、痛いし…。「保健室行って来る……」 GM/部員「よくわかんないけど、じゃあいっておいで。」
場所は変わって保健室。
有子こんこん。「失礼します、ゆかり先輩ぃぃぃ〜」 ゆかり「あら、どうしたの有ちゃん。」 有子「んー、あのぉー、さっき、調理室に犬が出て…」 ゆかり「調理室に犬!?」 有子「他の人には見えないんですけど、なんか見えて…」 一同(爆笑) 愛美他に誰もいないだろうな、さちこ先生いないだろうな…… GM誰もいないみたいだね。 龍之介有ちゃん、でんじゃ〜 ゆかりじゃ、診てみます。
ゆかりが腕を見ると確かに噛まれた跡があるが、血はでていない。
ゆかり回復回復〜。いくぜーっ。
と、[大治癒]2点消費は、成功。
4点回復で、ダメージ全快である。
有子「ありがとうございました。」 ゆかり「で、どんな感じだったの?」 有子「お菓子、作ろうと思ってたら、なんか、部屋の隅っこの方になにかいるなぁと思って。犬みたいだったんで…。でも、なんか、ちょっと本当に犬みたいにも見えなくってなんだろう? と思って、触ろうとしたら触れなくって、そんででも、回りの人誰も見えなかったみたいで…。」 ゆかり「有ちゃんだけが見えたのね?」 有子「みたいです。」 ゆかり「そうなんだ…。」 有子「なんか、すごく怒ってるみたいな感じがして、どうしたのかなっと思ってたらがぶぅーーって。」 ゆかり「噛まれたんだ。」 有子「で、どっかいっちゃったんですけど。」 ゆかり「どこへいったかはわからないんだ?」 有子「はい。」 ゆかり「これは報告しておいたほうがいいわね。」
というわけで、腕時計通信でゆかりから"ノア"に「実態をもたない犬」に関して連絡が入る。
だが、調理室のカメラにはなにも撮影されていないと"ノア"から答えが返ってきただけだった。

ゆかりと有子は調理室に行く。

その頃宗祇は、吹奏楽部に向かうと…。
GM/部員「宗祇だぁ〜、久しぶりじゃん♪」 宗祇(無言で睨みつける) GM/部員「じょ、冗談だよ。」 宗祇そして、その後部室においてあった楽器を取るとカビが!! 一同(笑) 宗祇ふ、フルート!! お前まで!! 一同(笑) GM/?「だめねぇ、手入れもしないようじゃ。」 宗祇(きゅっきゅっ)「遊んでいたわけではないんでな。」
後ろから声をかけてきた女の子は、高等部1年B組矢野雅。
ちなみに彼女は催事実行委員でもある。
GM/雅「だめだねぇ〜、そーちゃんは。」 宗祇だめだねぇ〜、まではともかく。そーちゃんは、で、ぴしーーっ。 GM/雅「あ、ごめんごめん。宗祇くん。」 宗祇「おまえ、その言い方、誰から聞いた。」 GM/雅「えっ! えーっと、確か生徒会一のプレイボーイって名乗ってる天草龍之介先輩。」 龍之介うけけけけけけけけけ。 一同(爆笑) GM宗祇はそんな(龍之介の)高笑いを聞いたような気がした。 宗祇龍之介という名前を聞いた瞬間ぴくん、っと手が止まるが…。 佑苑(フルートが)べきべき……。 宗祇「そうか…。」いや、物には絶対あたらない。 GMじゃ、人にあたるんだね。 龍之介いやすぎる… 一同(笑) 龍之介それはそれで問題がある。 宗祇今は腹の中にぐぐっと納めて(笑)
「で、矢野。何か用か。」
GM/雅「久しぶりだな、と思って。」 GMガラガラ〜と、ドアの開く音とともに、「失礼しま〜す」という男の子の声が。 宗祇「さて、練習を始めようか。」 GM/男の子「あ、宗祇くん、いたんだね!!」 宗祇「さ、矢野…。」 GM/男の子「そ、宗祇くん…」 宗祇「練習するぞ。」 GM/男の子「僕を無視しないで…。」 一同(笑) GM/雅「宗祇君も話くらい、聞いてあげなよ。」 宗祇「内容のわかっている話を聞く必要はない。」 GM/雅「佐々木君も可愛そうに…。」
佐々木真治(ささき・しんじ)。
宗祇とは同じクラスで、柔道部に所属している。

真治は、宗祇に柔道部に入部してくれるよう、顔を合わせるたびに頼んでいるが…。
GM/真治「君の実力を柔道部でも活かして欲しいんだけど。」 宗祇「既に俺は吹奏楽部に所属している。」 GM/真治「兼部は可能だよ。」 宗祇「生活委員会もあるからな…。」 GM/真治「今度の試合が間近なんだけど…。」 宗祇「そうか、頑張れよ。柔道部」 GM/真治「頼むよ、宗祇くん!」 GM/雅「たまには佐々木くんのお願いも聞いてあげたら? ずっと入れって言ってるわけじゃないんだし。」 宗祇「ずっと入れと言われた方がまだマシだな。助っ人になってくれと毎回言われるよりは。」 GM/真治「じゃ、ずっと入ってよ(るんるん)」 宗祇やなこった。 一同(爆笑) GMやなこった!? すっげーわがまま!! 龍之介今、いいって言ったじゃん!! GM愛美さん以上になんか……すげぇー、ひでぇーー!! 佑苑…やなこった……。 GM吹奏楽部全体が絶句してるよ! 一同(笑) 愛美なんで、そこに「愛美さん」が出て来るんだよ〜。ぶつぶつ。 GMいやぁ、比較対象が…(汗) 宗祇「その話は以前から断っているはずだ。」 GM/真治「で、でも…。他に実力者は見当たらないし…。」 宗祇「今度、時間があったら顔を出す。」 GM/真治「でも、大会まで時間がないんだ…。」 宗祇「いつだ。」 GM/真治「あと、2週間なんだ。お願いだから、来てくれよ。」
宗祇くんの実力を持ってすれば、優勝なんて夢じゃない。

「それまでには顔をだす。」
「ほ、ほんとだね! ありがとう。僕も安心して練習に専念できるよ。」

こんなに嬉しいことが今までにあっただろうか。
GM/真治「失礼しました!!」
ガラガラ……。
ガラガラ……。
「絶対来てよ! お願いだよ!」
ガラガラ…。
GM/雅「付き合ってあげればいいのに。人付き合い悪いね。」 宗祇「人付き合いをよくして清美委員長のようになるわけか。」 GM/雅「あれは女好きだと思うけど…。」 一同(笑) 龍之介何で俺が引き合いにぃ……ぶつぶつ。
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