君島の幼なじみの斉藤澪に聞きに行く二人に場面を移す。
今は昼休みも終わった所。
弓道部に所属している彼女を放課後まで待つようだ。
龍之介「じゃ、それまでお茶でも飲んでよっか♪」
有子「でも授業はどうするんですか?」
龍之介「そんな授業なんて言う無駄な時間さぁ……」
有子「無駄じゃないです!」
龍之介「……自分の青春を……」
有子「無駄じゃないですぅっ!!」
一同(笑)
龍之介「…………そうだね。」
一同(爆笑)
ゆかり説得されたらしい(笑)
GM「龍之介さぁ〜ん!!」
タッタッタッ…………
龍之介来たよ(←いやそう)
<恋人たち>である。
かわいらしいと言う表現がよく似合う『男の子』だ。
GM/恋人たち「龍之介さぁ〜ん♪ お弁当ですぅぅぅ〜」
龍之介「はぁ?」
有子「天草先輩、こちらの方はお友達ですか?」
龍之介「友達ぃ〜!? 友達って、そんな意味だっけ!?」
GM/恋人たち「はじめまして。僕、魔術師が操る22の魔宝が一つ、<恋人たち>といいます。よろしくおねがいしまーす。」
有子「<恋人たち>さんですか。わたしは図書委員長の永沢有子です。よろしくぅ〜♪」
GM/恋人たち「はじめまして、いい人ですねー。あ! 僕、龍之介様にお仕えしてるんです。」
有子「あ、そうなんですか。」
GM/恋人たち「僕、龍之介様のためなら、命も賭けられ……」
龍之介「賭けるなー! 生きろ! お前のために!!」
一同(笑)
龍之介「とりあえず、ほら、俺は有ちゃんを放っとくわけにはいかないし。」
GM/恋人たち「じゃ、3人で食べませんか?」
有子「それ、いいですね♪」
佑苑どっぎゃーーーーーーん。
(その声に従って、龍之介、横っ飛び(笑))
というわけで、午後1時、遅めの昼食を取っていると……
GM/恋人たち「あっ!!」
龍之介変わるもんなぁ〜〜。
顔つき、体つきが女性のものに変わっていく。
GM/恋人たち「……あら、変なところで変わっちゃったわねぇー。」
有子「あ、あなたも<恋人たち>さんですか?」
GM/恋人たち「そうよ。んー。不定期に変わっちゃうのよ。」
有子「それって、便利ですか、不便ですか?」
GM/恋人たち「おもしろいわよ、からかうのには。」
そんなこんなで、時は進んで放課後。
弓道場に向かうと、斉藤澪以外に、慈さんがいる!!
あんなに忙しい執行部なのにね。
有子「あ、慈先輩だぁ♪」
龍之介「あ、慈ちゃんだ♪」
一同(笑)
声をかけられれば集中が乱れるところだが、矢は正鵠を。
一連の動作が終わった後、初めて慈が口を開く。
GM/慈「あら、有ちゃんと…………龍之介くん。」
一同(笑)
龍之介「今の一息はなんですか?」
GM/慈「なんでもないわよ。(微笑)」
有子「すみません、おじゃましちゃって。」
GM/慈「大丈夫、大丈夫よ。」
龍之介「相変わらずお美しい。」
GM/慈「ありがとう。」
有子「そだそだ。斉藤澪さんって一年生の子がここに…。」
GM/慈「斉藤さんなら……」って言うと「わたしに何か用ですか?」って、澪さんが。
龍之介「あぁっと、澪ちゃん? ちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかな?」
GM/澪「生徒会一のプレ……あ、あま。天草龍之介さんですね」
一同(笑)
宗祇プレって(笑)
鬼堂プレタポルテ
一同(爆笑)
愛美ごめん、今、頭に「プレーンヨーグルト」が……
一同(爆笑)
GM&ゆかり生徒会一のプレーンヨーグルト天草龍之介(笑)
宗祇まぁ、腐っていることには違いないけど
一同(ひたすら爆笑)
龍之介人のためになるという点では……
有子「ここで立ち話は邪魔かもしれないんで、ちょっと隅っこの方に……」
GM/澪「はい。」
弓道場の隅の方に場所を移動して、二人は君島の事を……
龍之介「確か風紀委員会だったよね?」
GM/澪「はい。」
龍之介「良くあんな所にいられるね。」
一同(笑)
叶まず、それかい!
GM/澪「確かに委員長は厳しい方ですけど間違ったことはしない方ですし。ちょっと行きすぎる点もありますけど。」
龍之介「でも、無防備な素手の相手に対して木刀で殴った奴だぜ?」
GM/澪「あれは向こうが殴ってきたので防御しただけです!」
有子あ、あの、あの……
[思考感知]を試みる有子。
ちょうど、君島を助ける鬼堂のシーンが浮かんだようだ。
――怒り??
有子の心に浮かんだのは不良たちに対する怒り。
確かに、許されない行為だ。
でも、こんな思考、読みとっても淋しくなるだけ。
その時。
――あ、ほわほわっとして、なんだか、あたたかい……
君島に対する暖かなものを感じ、有子は少し幸せな気分になった。
龍之介「委員長の横暴に耐えられなくなったら、清美委員会に来ても良いんだからね、君のような子ならいつでも歓迎するよ。」
GM/澪「いえ! あの、その、そういうわけにも……」
龍之介の手が澪の肩を掴んだ瞬間。
「なにするんですか!!」
ぱぁーーんっっっ。
澪の平手が龍之介の頬を直撃した。
その時有子には、澪の心に君島の顔がフラッシュバックしたのが見えた。
龍之介「気に障ったようなら、謝るよ」
GM/澪「ごめんなさい。」
龍之介「そんなに君島のことが好きなんだ。」
GM/澪「正と、わたしは単なる幼なじみで……」
龍之介「じゃぁ、……」(何で手を払ったのかと続けようとして)俺がいやだったからか……。
一同(笑)
龍之介だめだ〜! 自分で気づいちゃ。
GMダメだよ、龍之介くん。君は「っていうか、俺一番??」の人間なんだから。
龍之介想わない、想わないよ。そんなこと想わないよ。
話が逸れている。(笑)
ここらで本筋に戻して……
龍之介「最近君島、来てないよね? 君なら何か知ってるかと思ってきたんだけど。」
GM/澪「委員長がやっつけた不良たちって、以前にも来たことが……」
澪の話に寄れば、その時も君島が説得を試みたがぼこぼこにされたという。
委員長に言うべきだという澪に、君島は自分で何とかする、と言い張ったそうだ。
この辺り、有子の台詞が少ないのは[思考感知]に集中しているためである。有ちゃんファンの方、ごめんなさい!!
龍之介「今、彼がどうしているのか分からないの?」
GM/澪「電話はしたんですけど、ずっと留守電なんです。」
龍之介「何か変わったことはなかった? 最初に絡まれた時でもいいから……」
GM/澪「最初に絡まれた時なんですけど……何か、迷っているような感じがあって……。冗談めかして、鬼堂先輩より強くなれる方法ってあると思う? って聞かれたんです。わたしはそんなのあるわけないって、言ったんですけど。」
龍之介「コンプレックスだったんだろうな……」
GM/澪「そんなことないですよ。正、すごく委員長のこと憧れてて、委員長みたく強くなりたいって……」
有子集中、もう、解いちゃって。「最後に君島くんに会ったのは?」
GM/澪「委員長が助けに来てくれた時です。」
龍之介(ノアにコピーしてもらった)天誅の半紙を見せて。「これを知らないか?」
GM/澪「…………………………。それは、…………。」
有子あー! 集中解いちゃったんで、もう一回行きます!
有子の[思考感知]は、成功。
大きな驚きを感じる。
有子動揺、動揺、動揺。さらに動揺。で、「おおっ」て感じで、(龍之介に)そういうサイン。
龍之介「見たことあるの?」
GM/澪「いえ、……ありません。」
糸をたぐり寄せるように、想いを辿る。
――正、正、正!! そんな!?
――えっ、えっ、で、でも、話しちゃうといけないし……。
そう考えていても、集中が乱れないのが、有子のレベルの高さを物語っている。
有子「君島くんって、習字得意なんだっけ?」
GM/澪どきっ!!
有子「どんな字書くの?」
龍之介「聞きたいことがあるんだ、君島にこれ以上……」
GM/澪「正に、何かあるんですか!?」
龍之介「君の意見が聞ければ……。いや、いいや。君はなにも知らないんだろ? それならいいよ。……行こっか、有ちゃん。」
有子「はい。」
龍之介「ただ、君島を想うなら全てを話した方がいいよ、じゃ。」
有子「何か思いだしたことがあれば、わたしC組だから。」
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