GMしかし、その人影はすぐ引き返して、非常口の階段の影に身を隠してしまう。
龍之介う〜ん…。
紀家「おーい、天草く〜ん、どこだ〜。」
龍之介「今行く〜。」って、そっちの方に。
「服、サンキュー……あっちの方に人が来たぞ。」
紀家「え?」
龍之介「あそこの非常口の辺りに。今隠れてるけど。」
紀家行きます!
ゆかりさっきの勇太くんねえ〜。
GMその人影は慌てて階段を駆け上がって逃げていく。追うなら敏捷力で即決勝負!
紀家(ころころ)マイナス8!
一同おおっ!
GM勝てるかあっ! じゃ、外に出てすぐの所で捕まる。
紀家「な・に・を・してたのかな?」
GM「あ、いや、えと、ちょっと、取りに来たものが……」
紀家「はあ…………………謹慎!(笑)」
GM「そんなあっ!」
紀家「じゃなかったら、とっとと出ていく! これはこっちの仕事。とにかく、これは生徒会規約に基づいた仕事だから。」
GM「……」
紀家「ま、後で存分に取材させてあげるから。」
GMでは、とぼとぼと帰っていきます。では、その後ろ姿を見送りつつ、聴覚判定を。
紀家(ころころ)マイナス7!
GM「畜生。やばい、やばいよ。このままじゃ……」という呟きが。
佑苑彼は一体、何をしに来たんでしょう?
紀家可能性としては、
1.単なる好奇心。
2.報道委員としての使命感。
3.事件に何らかの関与をしている。
佑苑2は、却下ですね。委員長に睨まれてまで……。
宗祇それも微妙だな。何にしても、今の俺達は、彼よりも事件の原因を調べた方が……。そう言えばGM、配電盤の修理の状況は?
GM業者の話だと、結構時間がかかるってさ。
有子男性陣は女性陣と合流してるんですか?
龍之介してるよ。服着てすぐに。
有子「天草せんぱーい。お夜食です〜。」(まだ午後五時くらいだけど)
龍之介「ありがとー」ぱくぱく。
べるなハムサンド?
龍之介ハムスターの……(食欲喪失)
ゆかりGM、やりたいことが一つ。[生命感知]。龍之介くんが気配を感じたって言う16番コンテナ。中に入って、半径5mくらいで[生命感知]
GMこのコンテナは、三方に棚があって、ガラクタが一杯詰まってるんだけど……その三方の棚の裏の床近くに、びっしりと反応!!
ゆかりうおおおおおおっ!(←女の子が何つー叫び声だ)恐い恐い恐い恐いコワイこわいコワいいいっ!……やっぱり、やるべきでしょうか……?
GMやりたい? 恐怖判定。
ゆかりやるべきでしょう。(ころころ)失敗!
ちょっとだけ朦朧としたゆかりは、慌ててコンテナから飛び出してきた。
ゆかり「コンテナには入らない方が……!」
宗祇「何があった?」
ゆかり「ハムスターが、いっぱい……! 棚の下あたり……」
龍之介じゃあ。棚の下あたりをちらっと見るけど……。
GM懐中電灯で照らしてみる?
龍之介うん。
GMびっしり!
龍之介うわああ!(笑)……動かないの? 光で照らしても?
GMうん。少しピクッとするくらい。
龍之介ここでオニギリ与えたらどうなるかという好奇心が……。
佑苑あなたをエサにしてもいいような。
龍之介いやあ、ネズミにはオレの身体は高貴すぎて食べられないだろう。
宗祇試してみるか?
龍之介遠慮しとくよ。
紀家「さて、この腐るほどいるハムスターをどうするか……。あ、そう言えば、坂本くん、さっき『やばいなあ』って言ってたけど……」
宗祇「何がやばいって?」
紀家「さあ。心までは読めないから。」
龍之介「オレたちに調べられたらまずいことがあるって事だな。」
GMそんなことを言ってると、君たちの方に、三匹のハムスターがちょこちょこと歩いてくる。
龍之介何か言いたいことでもあるのかな?
GMそして、その3匹は、コンテナの外に向かって猛然とダッシュする。
龍之介やべえっ!
宗祇「天草っ! 早く出ろっ!」
龍之介ダッシュで出る。
宗祇天草が出たらすぐ閉める。
GM甘い! 三匹に一瞬遅れて、棚の下から一斉にぶわああああああああああっ!
一同ひいいいいいいいっ!
この光景をまともに見た龍之介と宗祇は、マイナス3ものペナルティを受けて恐怖判定をするハメに。その結果…。
龍之介成功!
宗祇ぐっ! ミスった!
恐怖表の結果は、……。
GM新たな癖を一つ植え付けられる!(笑)
こうして、宗祇くんはめでたく「ハムスターが嫌い」の癖を獲得したのでありました。
龍之介(笑)
笑っている場合ではないのだよ龍之介くん。慌てた宗祇は急いでドアを閉めようとしている。脱出するためには、敏捷力の即決勝負で宗祇に勝たなければならないのだ。
宗祇(ころころ)よぉし! バタン!
龍之介(ころころ)…うわーっ! うわーっ! 何かモゾモゾーっ!
GM閉じこめられた天草くん。外に飛び出そうとしたハムスターたちは、閉ざされた扉にぶつかり、岩に砕ける波のように飛び散って、君にへばりつく!
龍之介やめてくれーっ! 助けてくれーっ!
たまらずコウモリに変身して空中に逃れる龍之介。
しかしズボンだけはくわえていたため、それを伝ってハムスターたちが上がってきた。
龍之介放す放す!
GMでは、ズボンはハムスターの海の中でもみくちゃに…。
ゆかり服が落ちたって事は、通信機も?
一同あ…。
龍之介噛まないはず! 噛まないはずっっ!!
GMかりかりかり…。
龍之介あーっ!(笑)
どうしようもなくなった龍之介は、天井の照明部分にぶら下がっていることに。
一方、紀家の幽体離脱によって中の様子を知った外のメンバーたちも、手を出しあぐねて待機を余儀なくされていた。
紀家今のうちに、幽体で外を見てきたいんだけど。坂本くんがいないかどうか。
GMいいよ。外を見てみると、非常口のすぐ近くでウロウロしてるよ。坂本くん。
紀家とりあえず、身体に戻って、外に出よう。
佑苑「どこに行くんです?」
紀家「彼がいたからね……」
佑苑「(察して)二人で挟んだ方がいいんでは?」
紀家「来てくれる?」
佑苑「行きましょう。」
勇太を挟み撃ちにするべく、地上へと向かう二人。
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