龍之介「聞きたいことがある。"紅男爵"と現れた女性は一体?」
GM/魔術師「知らん。おそらく"紅男爵"の道具だろう。」
龍之介ふ〜ん。
GM/魔術師「今現在、オペラハウスは完全に閉ざされている。物理的にも空間的にもだ。」
龍之介「なかなかすごいことが出来るんだな、その"紅男爵"っていうのは……それは、俺たちを引っかけるための罠だったのか? それとも、罠に俺たちが偶然引っかかっただけなのか?」
GM/魔術師「おそらく、後者だ。」
龍之介「狙いは時空の狭間に連れてくることか。」
GM/魔術師「いや、残念ながら違う。」
龍之介「はっ?」
GM/魔術師「"紅男爵"の送り込もうとした空間から、私の力で君たちをここへ呼び込んだ。」
龍之介「そ、それは……。」
有子「それは助けて下さったと言うことですか?」
GM/魔術師「言っておくが、ボランティアで助けたわけではない……君たちに、一つしてほしいことがある。無論、君たちにとって損な話ではない。」
オペラハウスに行き、中に入れば十分だという魔術師に、唖然とする二人。
GM/魔術師「今から君たちを送るオペラハウスは、見せかけのオペラハウスだ。だが、本来のオペラハウスと繋がっている。」
龍之介「どこかが?」
GM/魔術師「そうだ。それを見つけ出して、閉ざされてしまっている彼らの所へ行け。そうすれば、私の手で彼らを救い出す事が出来るだろう……私の22の魔宝をもって。」
言い終わるか終わらないかの間に影浦を呼ぶ<魔術師>。
GM影浦さんが「お二方。どちらかこれを。」と言って、手から真っ黒いビー玉のようなものを出すよ。
有子ビ、ビー玉?
GM/影浦「これは目印とでも言うべきものでしょうかね。大切に扱って下さいよ。決して投げつけたりしないように。」
龍之介「決して投げつけたりしないように。」
有子「はい。」
GM/影浦「それを失くしてしまうと、さすがの坊ちゃまでも、助けに来られませんからね。」
GM/魔術師「『坊ちゃま』と言うな。影浦。」
GM/影浦「失礼いたしました。」
龍之介いい歳して。(笑)
GM/魔術師「何を笑っておる。」
有子「いけません、いけません。今のは内緒の話ですぅ〜。」
龍之介「聞いていいか。」
GM/魔術師「何だ?」
龍之介「なんで"紅男爵"に敵対する?」
GM/魔術師「"紅男爵"など私の敵ではない。」
龍之介「"裏生徒会"か?」
GM/魔術師「それも違う。……戦うことは本来、私の目的ではない。私の目的は、すなわち<奇跡>を起こすことだ。」
龍之介&有子……(しばし茫然)。
GM/魔術師「呆れているな。」
龍之介「奇跡!?」
GM/魔術師「卑小な器にとらわれた君たちのような人間では、その程度が関の山だろうが。」
龍之介「ま、天才とあれは紙一重っていうからな。」
有子「先輩……。」
GM/魔術師パシッとかいって、ステッキを……。(笑)
「……今の君たちの目的は、オペラハウスに行って、本来のオペラハウスを取り戻すことだ。」
龍之介「……じゃ、他に"紅男爵"について注意すべき点を教えてくれないか。」
GM/魔術師「"紅男爵"は人を殺しをしているわけではないだろう。」
龍之介「人殺しはしないと踏んでも大丈夫なんだな。」
GM/魔術師「おそらくは、な。逆上するとどうなるかわからんが。」
龍之介「そうか。お前の助言はみんなに話しても構わないな。」
GM/魔術師「構わん。では、さっさと行け。時間は、ない。」
で、君たちが館から出た瞬間、目の前にオペラハウスが。さらに、振り返るとさっきの館はどこにもない。
有子「せ、せんぱ〜い(怯)」
龍之介中に入りましょうか。
有子「怖がってます。」パシッ。(腕をつかむ)
龍之介ガシッ。(肩を抱く。)
GMで、来た時と同じようにオペラハウスはあります。じゃ、中に入ったってとこで。
おーーーーい。来て、いいーぞーーーーー。
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