5.
GMそうしていると地下の二人。
ワーニング! ワーニング!「学園内に侵入者発見、学園内に侵入者発見。場所は、部室第2棟、美術部……」
有子「鬼堂先輩!」
鬼堂「うむ。早く向かおう。」
有子じゃ、ダッシュ!
GM……彼女には知らされないんですけど。(愛美を見る)
愛美そうだね。下に戻った時にはみんな、いない。
鬼堂大丈夫。"ノア"がいる。
GMそうすると、赤いのがまだ付いてる。
愛美どこに付いてるか分かる?
GM部室第2棟。
愛美(腕時計を見ながら)
「ったく。何のためにこれがあると思ってんのよ!」
有子じゃ、その頃。時計を見て。「あ。伝えなきゃ!!」
鬼堂「しまった! こういう物があったんだ!」
愛美美術部へ走っていく。「まったく、もうーー!」
GMじゃ、先に走ってた二人は到着する前に「きゃあ〜」という女の人の叫び声が。有子さんは、たぶん真由菜さんの声じゃないかと思うよ。
有子「あ、あの声は。」
GMそれからしばらく走ってたどり着いて、ドアをガラッと開けると。
有子ガラッ。(引き戸を開けるまねをする)
――これは、……
二人の目に飛び込んできたのは、部員たちの向こう側――破られた窓のそばで、首に腕を回されている真由菜の姿だった。
真っ黒の装束、真っ黒のマントを着た怪人……。
――"黒仮面"!
二人は部員たちをかき分けて、真由菜の正面に進み出た。
――何なんだ、こいつは!
体は、鎧でごつごつしている。
だが。
どこか、美しいのだ。
まるで、芸術作品のように……。
GMそいつが自分たちを見たような気がしたよ。それで、何か後ろに手を回して、シャキーンとか言って
鬼堂ヌンチャクを?
有子(笑)
GMいや、ナイフ。で、壊れかけの人形みたいに“フ、ク、シュ、ウ、ヲ、……”
鬼堂「何が復讐だぁ! "黒仮面"!」
GMそこで到着です。(愛美を見る)
鬼堂「婦女子に手を出すとは、男の風上にも置けぬ奴!」
しゃき〜ん。
GMおっ。木刀を構えた? それでも"黒仮面"は全く反応しないで、
「タ、キノミズ、タ、カオノ、ツミハ、オモイ.マズハ、コノ、オン、ナ」
ザシュッ。と胸の辺りに。で、みんな硬直しますね。
鬼堂斬られた?
GM浅くね。で、ドーンって真由菜さんを突き飛ばして、後ろの窓から逃げる。
鬼堂追いすがれないかな〜。
GMえ? 今から追いかけていけば……。
鬼堂え??
GMここ一階だよ。
一同(笑)(みんな、上の方の階だと思っていた)
鬼堂じゃ、追いかけます。
鬼堂が追いかけるが、黒仮面は、その重そうな体格からは想像も出来ぬほど速く、美術館の近くで巻かれてしまう。
有子は真由菜を新城寺とともに保健室に運ぶ。
愛美は美術部員から事件時の状況を聞いたが、真由菜が窓の近くのスケッチブックを取ろうとした瞬間、窓がいきなり割れて、黒仮面が飛び込んできたことしか分からなかった。
愛美「美花さん。つかぬ事を聞くけど、お兄さんと真由菜さんって?」
GM/美花「お兄ちゃんと、真由菜さんって……そのぅ……つき合ってるみたいなんです。」
愛美「そうなの……同じクラスなのに全然知らなかったわ。」
GM/美花「兄はそう言うことをひけらかさない人ですから。」って美花が目を伏せてる。
愛美「どうしたの?」
GM/美花「兄はすごく立派な人だから、こんな事があったなんて……」
愛美う〜ん。……。
GM止まってるから、保健室の方へ。傷は浅いですよ。
有子じゃ、保健室で診てもらって。
GM/ゆかり「どうしたの、このケガ。何かで切られたみたいだわ。」
有子「はい、ちょっと……変な人が現れて……。」
GM/ゆかり「変な人!? それはどういうことなの? ちゃんと説明して。」
有子「本当に外部の人だと思うんですけど襲われちゃったんです。」
GM/ゆかり「襲われたの!? 一体、どういうことなの? ちゃんと話して。」
有子えーっと……。
GMそうすると新城寺くんがいい加減たまりかねたように
「委員長! そんなことはどうでもいいから、早く手当して下さいよ!」
有子ごめんね、ごめんね〜。
GM/ゆかり「そうね。……あなたは黙ってなさい。」
愛美よかったね、新城寺くんがいい人で。
有子よかった……。
GMまったく。フォローするっきゃないよ、みたいな。
愛美(苦笑)
GM落ち着いたところで。
有子彼女に意識は? ない?
GMそんなことないよ、すぐに目を覚ますよ、ただちょっと怖かったみたいで。
有子そうだよな。「真由菜さん、大丈夫……」
GM/真由菜(顔をしかめながら)「あ、あの、変な黒いのが黒仮面なの……?」
有子「そう……だと思うけど、まだはっきりとは。」
GM/真由菜「信じられない、兄貴の書いた小説に出てくるのに殺されそうになるなんて。」
有子「でも、どうして真由菜さんを狙ったのかな?」
GM誰に聞いてるの?
有子二人に。
GM/真由菜「そんなの知るわけないじゃないのよ! いたっ!」と顔をしかめる。
有子「ごめんなさい。」
GM/新城寺「深尾先輩は性格はきついけど悪い人じゃないし……」
GM/真由菜「性格きついは、余分よ。」
有子真由菜さんはこのままお家に帰ると思うんで生徒会室に行きます。
GMで、どうする?(愛美を見る)
愛美引き上げます。一言、美花さんに「自分の身に気を付けた方がいいわ」と注意して。
GM/美花「どういうことですか、それ。」
愛美「お兄さまに関係ある人が狙われているようだから、注意した方がいいと思って。」
GM/美花「はい。」
鬼堂は美術館に絵があることを確認し、巻かれた場所に戻る。
周囲を調査した結果、マンホールの蓋がずれてるのを見つけた。
鬼堂「ここかぁ!」ガンッ
GM下水道の臭いがするよ。
鬼堂「その程度で怯んでいられるかぁ!」ざぼんっ。
一同ええ〜〜っ!?(惑&笑)
GMちゃんと、両側歩けるようになってるから。
鬼堂分かってる、分かってる。
愛美マンホールに飛び込んだって事なのね。
鬼堂(力強く頷く)
GM……蓋、戻しといてね。
© 1997 Member of Taisyado.