〜 ♪ 「夢」から覚めても「夢」 ♪ 〜

去年、わたしが教育実習に行ったときの日記です。
色んな方から、「実習に行きました!!」と言う声を聞きまして、
もう一度、自分の実習を振り返ってみようかと・・・・。

目次
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0:一人、事前打ち合わせにて...

 あれはまだ5月の頃だった。

 ドキドキしつつも、まだ、教育実習生という実感はわかなかった。

 そんな私が指導教諭との事前打ち合わせに臨んだ。
 そこで私が言われたことと言うのが・・・・。

 「あなたの高校の頃より、みんな勉強しないよ。」
 「僕たちは進まなきゃいけないという拘束があるから、生徒を巻き込んでくださいね。」

 ・・・・待ってくれ!!

 先生でも難しいものを見習いにやれとおっしゃるんですか!!(@@)。
 困った・・・・。非常に困った・・・・。
 私たちでもあんまり聞いていなかった古文の授業・・・・。それを生徒を巻き込んで、展開しなさいとおっしゃる・・・・。

 ま、いっか。きっと指導教諭がアドバイスしてくれるよ。

 ここで、わたしの恩師−−非常に大好きな先生−−を見習って、丁寧な授業を心がけるようにしなさい、とアドバイスされました。
 「そんな難しいことは、なかなかできないので声の大きさだけは見習います。」

 ...授業をしていると3クラス先でもその声が聞こえるというパワーの持ち主でいらっしゃるんです。<わたしの恩師。




1:…初日。だが、しかーし。

6月2日
 実習がいよいよ始まった。
 ・・・・指導教諭は・・・・。

 「何でも良いから、あなたの思ったようにやってみなさい。」

 ええぇっ!!(@@)

 何をやったらいいのか、右も左も分からないのに・・・・。
 実習生の中でも、教壇に立つのは早く、明後日が最初の授業なのに・・・・。
 どーしよー・・・・。

2:いよいよ、明日は!

6月3日
 プリントを作ろうと思い、イラストを教諭にお見せした。
 漫画チック...というより、漫画(笑)。

 没、だったらどーしよーー(;;)

 OKが出たのでどうやら、没にならずに済むようだ。
 どきどき、明日は初の授業・・・・。眠れない夜は、まだ始まったばかり・・・・。

3:足が、動かない!?

6月4日
 いよいよ5限がやってきてしまった。
 お昼も食べたし、眠たい時間。
 私だって授業によっては寝ていたもんな。起きてる方が辛いだろうな・・・・。

 でも、授業はしなくてはいけない。

 控え室から、椅子を持ち授業の教室に移動しようとする。

 ...気分が悪い。

 ...足が、前に進まない。

 「あいちゃん、どうしたの!?」

 実習生仲間がみるに見かねてか、声をかけた。

 「...緊張して......。」

 それ以上、先を続けることもできない。

 「あいちゃん、ファイト!!」

 エールがこれほどありがたいものだと思ったことはなかった。




4:チャイムが鳴った...

 プリントを配りだす。

 「先生、漫画・・・・。」

 との声があがる。

 (結構反応してくれるじゃない。)と思いつつ、

 「高校生の時、漫研だったから。ハメられたんだけど。」

 その瞬間。

 「先生、漫研だってさ。」

 と言う声がプリントを回すとともに後ろへと伝わっていった。


 「プリント2枚ありますか?」

 「それでは、今日は『枕草子』の第1回、春はあけぼのを勉強していきます。
  まずは、作者の清少納言について見ていきます。
  プリントの系図を見ながら聞いて下さい。」

 と言いつつ、中宮定子と一条天皇を板書。

 「清少納言が仕えた中宮定子は、一条天皇の奥さん――中宮って言うのは、奥さんの位みたいなもので、他に女御・更衣なんて言うのがあります。その中で中宮というのはNO.1(と指を一本立てる)の奥さんなんですね。もちろん定員は一人。そして、天皇は、どの奥さんも同じように愛さなくてはいけないんですが、この一条天皇、中宮定子と
 (黒板の系図に(はぁと)を書き込みながら)
 ラブラブって感じだったんですね。」

 教室が、一瞬静かになり、笑いに変わった。

 「はい。でも、この幸せな日々も定子のお父さん...
 (道隆を板書)
 道隆が死ぬまでのこと。道隆が死ぬと...
 (道長を板書)
 ――中学校でも勉強した人――弟の道長が権力を我がものにしようと企んだんですね。で、どうするかというと。この当時、権力を自分のものにするために一番有効な方法は、自分の娘を天皇の正妻にすること。
 (中宮彰子と板書)
 つまり、中宮にすればいい。でも、さっき言ったように中宮は一人。だから、どうしたかって言うと...
 (定子の上の中宮に、バツをうって横に皇后と書く)
 無理矢理に皇后という位を作って、中宮の上だと言ったんですね。――本当に中宮の上だったら、自分の娘をそっちに入れろと私は思うんですけど――それは、おいといて。一条天皇はこちらの(彰子を指す)方に心がだんだん移って...
 (黒板の系図に(はぁと)を書き込みながら)
 ラブラブって感じになったんです。で、この中宮定子の文学的に気の利く人を集めたところ――サロンに仕えていたのが、清少納言(板書)、中宮彰子に仕えていたのが紫式部と言うわけですね。(板書)」




5:何だか分かんないけど受けてるぞ!!

 「はい。いいですか。プリントに書いておきましたが、一人の男に二人の正妻、昼のドラマじゃないけど、ごたごたが起きるのはいつの世も同じです。
 ましてや、それが国一番の権力者だったら・・・・。
 ここも例外ではなく、(真ん中に一本の線を引き、戦闘のマーク(刀が打ち合わさってるヤツ)を書く。)争いが起こったんですね。」

 「それは、サロンでもおなじでした。ここに紫式部が書いた清少納言の悪口がのっています。」
(音読)
 「中身は、『清少納言って知ったかぶりして、利口ぶって漢字を書き散らすけど、よく見ると一本足らなかったりすることばかり。こんなヤツの行く末が幸せなはずがない』と、むちゃくちゃ言ってるんですよ。で、見てもらえば分かるんですけど、『清少納言こそ、〜』ってありますよね? 『こそ』って何だっけ?」
(指名)
 「そう、強調だよね。
 (こそ―係助詞:強調 と板書)
 紫式部は強調してまで清少納言の悪口を言いたかったってことですね。・・・・こんな事言われたら、清少納言だっって頭に来てこう言うでしょう。」

(みんなに見えないように息を吸い込み、早口で。)

 「『清少納言こそ』よ、『こそ』ったら強調よ!
 係り結び使ってまで人の悪口言いたいわけ!
 人が知ったかぶりだって言うのに、なんだってそんなに力込めるのよ!
 やな女! すましちゃってさ。
 あの女の言うとおりだったら、まるで私が世界中の知ったかぶりを独占して生きてるみたいじゃないのよ!
 『こそ』ってそう言う表現よ!
って感じでしょうか。」

 教室内大爆笑。
 (ちなみに指導教諭の目は点になっていた。)
「残念ながら、本当にこう言ったかどうかは記録に残っていないので分かりませんけど。」



6:とまれかうまれ、終わったぞ!

 こうして何とか、初めての授業が終わった。
 指導教諭に言われた言葉は・・・・

 「僕と話をしている時は、良く勉強しているし、真面目な印象だった。でも、プリントに漫画を描いてきたり、漫画で読む古典を見ていたり、桃尻語訳枕草子を読んでいたり・・・・軽い部分ももっとるな。と思っていた。でも、あそこまでやるとは、思わなかった。」

 授業から帰ってきて、控え室で言われた実習生に言われた言葉は...

 「あれだけ、ここを出ていくときにすごかったのに、授業受けてたね。よかったね。」

 ...みんな、一週目から授業をするわたしを気遣ってくれてるんです。
 (普通は私たちの学校では2週目から。)

   ありがたいことでした...



7:一日去って、まだあと一週。

6月5日
 今日は、昨日とちょっと勝手が違った。
 やはり、「文法」も教えるので、あんな風にはいかない。

 「今日は、昨日より緊張したか?」

 との言葉に、「ばればれだな・・・・。」と内心冷や汗ものだった。何せ、今日の方が緊張していたのだから。


 今日は、HR(ホームルーム)担当の子と話をした。・・・・思ったより真剣に、進路のことを考えている。私に大学のことや就職のことを聞いてくる・・・・私の方が就職に関してなんにも考えていない。恥ずかしい。・・・・夢を持っている人は、ちがうね!




8:さて、週末♪

6月6日
 授業のできはまあまあ。内職している人が多く、ちょっと悲しかった。

 今日はLHRのある、金曜日。

 今日を除いて、HRの子と、接触の機会を増やすチャンスはない!!
 そう考えて、積極的に話には加わっていったつもり。
 すると・・・・

 「先生、ご飯食べよ!」

 涙が出るほど嬉しかった。(泣きはしなかったけど)

 一緒にご飯を食べて、一緒に笑った。・・・・なんだか疲れが吹き飛んだような気がした。



9:土曜日だっっ!!

 6月7日
 今日は、文法事項のおさらい。・・・・やっていて、そんなに楽しい授業じゃない。
 わたしだって、文法大好きな訳じゃないから。
 他の実習生は「品詞分解」のみ、3時間×2クラス、担当するらしい。
 こればっかりは、担当教諭の指導方針の差だから仕方がないが...

 はっきり言って、つまんないよね。聞いてる方はもちろん、教えてる方も...。

 来週からは古文が週4時間×2クラス、現代文が週2時間×3クラス...体が持つだろうか・・・・。

 今日は「お前を冷やかしに来た。」と、高校時代の生徒会メンバーが高校に遊びに来た。

 「お前、高校の頃と全然変わらない!」
 「ありがと。若く見られたって喜ぶことにするわ。」

 依然として、変わらない会話だ。(^^;)

 高校時代の先輩も賑やかしに・・・・もとい、励ましに来た。

 HPの宣伝をする。・・・・見に来てくれると良いが。

 今から思うと、何故、HPの宣伝をこんな所で、と思ってしまう...そうでもして、気を紛らそうとしてたのかしらん(笑)

 お昼を食べ損ねたわたしは、先輩である実習生のお二人とファミレスにおやつを食べに行ったのだった...。
 この時に、わたしが未だにTRPGをやってるとは思わなかった(^^;)と、思いっきり、TRPG談義に花を咲かせてしまったのでした。
 何してんだか、ほんとに(苦笑)。



10:そして、地獄の一週間...

6月9日
 今日から、現代文と古文の両方を受け持つことになる。
 1日に3時間の授業なんていうのが、週3日である。教員になったら、もっと多いのが当たり前なんだろうな・・・・先生には恐れ入ってしまう。

 古文は明日の実習授業と同じ内容の授業である。
 だが、どうも時間配分がうまく行かない。

 担当教諭と相談して何とか・・・・。

 現代文(短歌)は、次のクラスではもう少し練り直すことに・・・・ねむれやしない。

 イラストを描いて、和歌の世界を自分なりにイメージしてもらっているため、時間が決定的に足らないのだ!
 大学の教職担当の教授は、「時間は余る」と仰っていたが、んなこた、教壇立ってみなくちゃ分かんない!

 一年生相手に、与謝野晶子だ、石川啄木だ、教える前に、古典文法何とかしないと読むことすらできんだろーー!

 と言うわけで、それを教えるので時間が掛かり、さらに絵を描いて解釈して...足らないっっ!! 足らないっ!!

 そういえば、今日、明日の実習授業を「見に来てくれる」って言っている人がそーとーたくさんいたな、緊張するよ・・・・。

 

11:...教室が、狭い...

6月10日
 今日は実習授業・・・・後ろに11人もいる。
 すでに、緊張。
 壇上に立った瞬間。

 ・・・・教室が狭い・・・・。怖い・・・・。

 頭の中が真っ白になった。
 どうやって授業をしたのか、覚えていない。

 「相当緊張したな。」
 「はい。頭の中、真っ白になった・・・・。」

 でも、授業は進んでいったようだ。
 最後、本来は20分かけるところを、時間が足らず、
 「5分」で終わったのだ。

 「あれを5分で終わらせるという強引さは僕も見習わなくてはなりませんね。」

 見学に来てくださった、ある先生のお言葉・・・・(^^;)。

 「悪かったわね!」心の中で思いつつ、指導していただく。

 (後で、その先生の指導方法の方がよっぽど強引じゃないか?と、指導教諭が言って下さった...あの言葉のおかげで、落ち着きました(笑))



  

12:人の想いは十人十色よ〜♪

6月11日
 今日は、現代文の3クラス目・・・・自分のHRだ。
 現代文は週に2時間。それを3クラスである。
 1時間目の授業も、2クラス行えばだいぶ固まってくる。

短歌をよんで、作家の紹介を軽くする。

浮かぶイメージを絵にする

指名して発表してもらう

 と言うことをしてもらったため・・・・。

「人の好みは十人十色」

を体感することとなったのである。
 イメージがみんなの中で膨らむ膨らむ・・・・。


 「女の人にもててたって、鉄幹は、格好良かったんですか?」
という質問が他のクラスで出ていたので、ちょっと補足説明すると、ほら、某宗教教団があったでしょ? 
 あの、教祖さん、みなさん格好良いと思いましたか?
 ・・・・それと同じだと思って下さい。鉄幹は『明星』という雑誌で一種の教団を作ったと。
 『明星』の教祖様だったわけです。
 だから、晶子が追っかけたと思うとわかりやすいですね。」

 この質問に、どう答えたら分からず、指導教諭に伺った答えがこれだったのだ。もちろん、それを使わせてもらい、上のような言葉が私の口から発せられたわけだ(^^;)。




13:人の想いは十人十色よ〜♪

 6月12日
 今日も3時間授業。
 ・・・・すでに、最初の頃の元気はどこへやら。
 声を出し続けるのも、ちょっと辛い。 でも、大きな声でやると言ってしまった以上、最後までやるしかない。(^^;)。
 「何か元気ないなぁ」・・・・担当教諭のお言葉。
お言葉は、さらに続く・・・・

 「寝ろ。」

   「早めに寝ろ、そして、早く起きろ。・・・・まだ、朝早い方が耐えられるから。」

 こんなこと言われた〜と、他の実習生に言うと・・・・。

   「いいなぁ〜。」
 「私の先生、絶対、そんなこと言ってくれない。」
 「お前、いい先生に当たったよな。」

   ・・・・本当に私は先生に恵まれてますね。
   何せ、あんな授業を許して下さった訳ですし(^^;)。
 先生に多謝!!

 

14:もう、お別れね...

6月13日
 今日は、最終日。
 古文を一つとHRの現代文。それで終わり。
 思えば、早かったよなぁ・・・・。

 二週間前はこんなものできるか!

 とか思っていたのに、始めたら早かった・・・・やっぱり、寝てないけど。

 「望郷の想い(板書)要するに
 『帰りたいよなぁ〜、帰れないよなぁ・・・・自分でやったこととは言え、校長反対のストライキなんか起こすんじゃなかったよな・・・・。あ〜ぁ。帰りてぇ〜〜。』
 という気持ちですね。帰ろうとしても帰れない。
 だから自分の中で、故郷への想いが膨らんで行くばかりなんですね。」

 これは啄木の「やはらかに 柳あをめる/北上の 岸辺目に見ゆ/泣けとごとくに」という詩の解説です(^^;)。

15:帰りのSTでは...

 今日のHRは、進路説明会。2年次からのコース選択についての説明である。

 「先生、心理学科は文学部系統なの!?」
 「英語、やりたいの〜」

 などなど。
 本当にみんなの目が、まっすぐで真剣だった。

 ・・・・そして、最後の帰りのST。

 いつもは、後ろのドアに近い方の階段からHRの教室に行くのだが、今日は進路指導室の先生(わたしの恩師です)とお話をしていたため、前のドアに近い方の階段から上がり、前のドアから教室に入ろうとすると・・・・

 「あああああああー、先生、来ちゃだめー!」

 な、何事!? とか思いつつ、わたしは廊下でボーっと窓の外を見ていた。
 しばらくすると、担当教諭がクラスに現れた。

 「どうした?」
 「入っちゃ駄目って言われて。」

 (苦笑)←担当教諭

 担当教諭は、クラスの中に入っていく。
 それから、しばらくして・・・・

 「もう入ってきていいらしいぞ。」

 入った私を、みんなが拍手で迎えてくれた。

 「うわぁぁぁぁぁぁ〜〜」

16:...お出迎えは、綺麗な綺麗な...

 教室に入った私が見たものは。

 黒板いっぱいの「落書き」

もとい。

 私への「メッセージ」でした。


 「先生、お疲れさま!!」
 「本当に先生になっても、今のようなパワフルな授業をして下さい。」

 という先生としての私へのメッセージから

 「先生になっても、学校を走り回るのかな?」
 (それは、高校生の時だけだぁ〜。今は走ってないぞ。)

 「先生、足、綺麗ですね。」
 (授業中に、そんなところ見てるんじゃなーい。)

 という、笑ってしまうメッセージまで、黒板いっぱいに書かれた言葉、言葉、言葉。絵、絵、絵。
 感動して言葉も出ない状態の私に・・・・

 「では、今日授業でもしゃべってもらったけど、もう一度ここで実習生の先生にはなしてもらいましょう。」

 授業の時に、「このクラスを担当できて本当によかった。」と話をした、それで終わりだと思ってたのに・・・・。

 ・・・・拍手が聞こえる。
 やらなくては・・・・。

 「メッセージ、ありがとう! 私に向かって先輩って書いてあるってことは・・・・。(書いたであろう生徒に向かって)走り回らないってば。あと。・・・・足が綺麗って(苦笑)何処見てるの? とか思いつつ・・・・(同じくこのコメントを書いたであろう生徒に向かって)ありがとう。」


 ・・・・こんな感じで、最後の掃除。
 「先生、泣いてくれなきゃ、駄目だよぉ〜。」
 「おいおい。でも、泣きそうに嬉しかったよ。」

 「先生、ほんっとに、足、綺麗。やっぱ、ダイエットかな〜。」
 「ありがとう、でも、わたしも高校生の時は、今より太ってたんだぞ。」
 「えぇぇぇぇぇっ! 本当に?」

 「無理にダイエットなんかしなくっても、自然に体重は落ちるものだって。」

 でも、何と言っても。一番嬉しかったのは...
  反省会に向かおうと、教室を出たところで、一人の子に呼び止められて。
 「先生、私から。」

 って。小さく折り畳んだお手紙を渡してもらったこと。
 そこに書いてあった言葉。

 「先生なら、めっちゃgoodな先生になれるよ。」

 この一言には、本当に泣いた。
 一人でも、こうやって思ってくれる人がいた。ううん。お世辞でも言ってくれるだけで嬉しかった・・・・。




17:...実習を終えて。

 結局、宝くじに当たるより低い確率の教員採用試験に受かるわけもなく、(実際、落ちたし。)
 でも、この経験はなにかしら、自分を大きくしてくれたように思えます。
 大学生活の2年分と同じくらいの充実感がいま、私の中に広がっています。

 それは、社会人になった今でも変わりません。
 あの2週間、本当に地獄のように辛かった。
 でも。
 それは、わたしにとって色んな考えを身につけることのできた場でもありました。

 教員は「人を育てる仕事」。

 そうです。でも、教員はそれでいて「生徒に育てられていく」ものかも知れません。

 ここまでつきあって下さったご覧の方々とお世話になった高校のみなさんに、心を込めて・・・・

 

「本当にありがとうございました!」

 
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