「……お前のためにこの力を使うことになるとは、な」
「お前はいつもそうだ。何もわかってない。」

"兵庫守"の握ったこぶしがかすかに揺れる。

「お前たち、特別な人間は何も分かっちゃいないんだ！」

地面を見つめ、佑苑は一つため息をついた。

「……俺は、俺は……貴様に勝って、貴様の真の友になるんだ！！」
「そうか……。」

佑苑は思わずつぶやいた。

佑苑は蒼馬を友と思い接してきたが、蒼馬には届いていなかった。ただ、それだけ。

そのすれ違いを埋めるには――。 その言葉を聞いた"兵庫守"は剣を消した。
（ＧＭ：自分のターンじゃないからほんとはだめだけど……）
そして…… ということで、佑苑の行動。蒼馬が<力>を使うことを警戒するが…… 続いてはべるな。超能力に集中しながら一歩進もうとするが…… べるなの動きが龍之介の次の一歩を塞いでしまうらしい。 ゆかりのアドバイスで龍之介はこうもりになるようだ。
べるなも安心して、一歩前に出て［火球］に集中。
ゆかりは一歩進んで［大治癒］に集中。
龍之介は、こうもりに変身して一歩進んで［生命力奪取］集中。
宗祇の［先読み］は、成功。宗祇の蹴りは避けられる。

さて、ＧＭターン。まずは"右近"。 左腕が伸び、そして止まる。

周囲から見れば「伸ばす」が正しいのだろう。
だが、<女帝>の持つ直接戦闘能力は愛美の苦手とするところ。
だからすべての動きを心の中に響く<女帝>の声に委ねるだけ。

カーン。

軽い金属音を立て、矢は床へと転がり落ちた。

――やっていくうちに分かることもあるよね、パパ。

次は、"兵庫守"。 普通に当たるが、佑苑は避ける。
次は愛美。<女帝>の槍で"右近"を攻撃。 ゆかりはさすがに、すばやさはかけないようだ...

有子は［盾］に集中。叶は剣を振るうが大振りのためはずれ。鬼堂の倍速ターン。 削った分だけ技能レベルかダメージに上乗せできる、との事。どうやら、体力（疲労）を使うらしい。 フェイントに２レベル、ダメージに３点プラスする。 鬼堂の攻撃はあたり…… ダメージは１０点のたたき。
一瞬"右近"の後ろに光の幕のようなものが見えたが、それを突き破り、"右近"の二の腕を叩いた。 《第６ターン》 超能力と魔法の発動。
ゆかりは鬼堂に［大治癒］。鬼堂は８点回復。
有子は鬼堂に［盾］をかけようとするがファンブル。ファンブル表で呪文は完全に失敗。有子は１点ダメージ。
べるなの［火球］は発動し"右近"に投げるが避けられる。
龍之介の［超能力奪取］は防御される。

イニシアティブは、佑苑。

佑苑は"兵庫守"へ［風撃］を行うが、煙でさえぎられ、続く蹴りも受けられる。 べるなは、その場で［火球］に集中。次はゆかり。 ということで、一歩進んで［大治癒］に集中。龍之介は［超能力奪取］に集中。 鬼堂は"右近"へ普通にフェイント即攻撃。 ダメージは５点。
宗祇は［念動］に集中。

ＮＰＣターン。
"右近"は宗祇に光の矢で攻撃。［先読み］に成功し、宗祇は避ける。
続く意思判定にも成功し、集中も途切れずにすんだ。

"兵庫守"は、フェイントから攻撃。フェイントは−１２だが、佑苑は瞬間回避に成功し避ける。精神点を１点消費。

次は愛美。宣言通りに「妖魔夜行」開始（妖術を使う）。 愛美の妖術は瞬間なので……。 「ここでそなたを倒さなければ、後で誰かを倒すだろう。後で大きな犠牲を払うのであれば、今ここで」

槍はまっすぐに目に向かう。

――捉えたりっ！！

<女帝>の声が心に響いた。
右近の目が貫かれる、誰もがそう思った瞬間。
閃光が槍の進路を変え、"右近"の腹部に突き刺さった。

「危ないところだったわね、ほんとうに。」

ため息をつきながら"左近"がゆっくり歩み寄った。

「……鬼堂信吾。江島愛美。俺の身体に傷をつけた者の名前、確かに覚えておこう。」

――捨て置け、負け犬の遠吠えだ。

<女帝>が勝利を愛美に告げた。 目ではないものの"右近"へのダメージは１２点の刺し。かなり堪えたようだ。

有子・叶は二人を見守る。鬼堂も観戦モードに入る。 《第７ターン》
呪文の発動。ゆかりは［大治癒］に集中。他のメンバーは観戦モードに入る。

これ以降、特に明記していない場合は庫門と佑苑の一騎打ちとなります。