1.
―― あれから、半年が経った、今。
私は、出会ってしまった。
暗闇の中に見つけた、一筋の光明
……私は、幸せだ。
GM時間揃えたかったんです。だって、夏場に、冬のシナリオ、やりたくないでしょ?
一同(爆笑)
鳴神本当にやるかと思いましたよ、俺。
お盆もあけた頃。夏休みの終わりに仕事を入れる旨、坂上から言われている、慈海と鳴神。
慈海は、当然、準備が終わっているが、鳴神は――。
鳴神「父さーーーん!! 手伝ってよーーー。」
三陵/父「だから、絵日記は毎日書いておけ、と」
鳴神「この日、何があったっけ、思い出せないーーー!! もう、嘘書いちゃえー。この日は慈海兄ちゃんをからかって遊びました。」
慈海がっ!(と殴る真似)
鳴神どっかからこぶしが!!
北沢この日は、こういうことが起きるに違いない!!
安西予定表! この日は、こうします、って書いて、その通りにしなくちゃいけない。
一同(笑)
GMその日は、東京タワーが爆破されました。何てすごい日でしょう。日本もコレで終わっちゃうのかなぁ……。で、爆破しに行くんでしょ?
一同(笑)
慈海名古屋城に泥棒が入って、金のしゃちほこを盗んだそうです……って、おいおいどうするんだよ、これ!!(笑)
一同(笑)
さらに、時は進み、8月も終わりに近づいた頃。
北沢は、班長に呼ばれていた。
GM「こちらも忙しいんだが、東京で手が足らないらしく、行ってやってほしい。」
北沢「……は、はぁ」
GM「他に、AMOSの退魔士を2名手配した。名古屋で合流し、本部へ向かってくれ。」
北沢「……。」
GMすると、ちょっと言葉を詰まらせて「月山課長から直々の要請だ。」
北沢「月山課長からですか?」
GM「あぁ。……今、東京で鬼が出没しているようだ。それも、退職された刈野くんの付近で、だ。」
北沢「もしかして、あれ、ですか……。」
GM「わからん。だが、だから、課長も君を指名したのだろう。再び、悲しいことは起こしたくない。よろしく頼む。」
北沢「わかりました。」
GMじゃ、どこどこの喫茶店で、坂上っていうAMOSの依頼人が退魔士に話をしているはずだから、合流して行ってほしいって。
慈海と鳴神は、坂上に喫茶店へ呼び出されている。
GM「鳴神くんと、黛くん。東京に行く気はないか? せっかくの夏休みだし、旅行もいいだろう」
鳴神「東京へ行きたいかーー!!」
慈海「……行ってらっしゃい。」
鳴神「え? 慈海兄ちゃん、行きたくないの? 東京だよ、東京。花の都、東京だよ!」
GM「今、ディズニーランドは周年記念をやっているそうだなぁ。」
鳴神「うわぁーぉ。行くべきだよ、慈海兄ちゃ〜ん。」
慈海「人ごみにもまれて、か……。(ため息)坂上さん、本題は……」
GM「……国霊の月山課長が人を出して欲しいと。」て、カランと言って、人が一人入ってくるよ。「来たようだな。」坂上さんが、手を挙げて北沢さんを呼ぶよ。
北沢坂上さんは知ってるんですか?
GMあの後、1回くらい会ったことにしましょう。
北沢「あ、坂上さん」とか言って。
慈海「北沢さん……か。」
北沢「あぁ、君か。……で、あと一人は、」(鳴神を見て)「坂上さんがいくんですか?」
鳴神「違うよ、兄ちゃん。おいらが行くんだよ。」
北沢(不審そうな目)
鳴神うわーーー、こえーーっ。
慈海「術の知識は、ある。戦闘もできる。それだけは言っておく」
北沢(不審そうな目)
鳴神「おいら、使えるんだよ! 一応、前、女子高生連続殺人事件の時、山勘かけたら当たってたという。」
三陵山勘って、適当やん!!
一同(笑)
GM「半分、お守りになるかもしれないが、彼は使えると思う。じゃ、話はついたようなので、お願いするよ。」といって、君たち3人に手渡すよ。「新幹線とホテルの宿泊チケット、ディズニーランドのチケットが入ってる。」
慈海「3枚目は……ねぇ、北沢さん……。」
北沢「あまり、男同士で行く趣味はないな……。」
鳴神(るんるん)「ディズニーランドって行ったことないんだ……。」
慈海「家族で行け……。」
鳴神父さんが!? 連れてってくれるわけないじゃん!! テレビは家に1つしかいらない、って言う父さんが!
一同(笑)
場面は変わって、東京の安西。
夜、帰宅する直前に、月山課長から呼びだされ、仕事を頼まれる。
GM「リーダーとして仕事をやってくれないか。といっても、手が足りないから、名古屋から有能な退魔士を3人ほど呼んである。それと、三陵お嬢をお願いしたい。」
安西「三陵か……。」
GM「ここ数日の話だ、まだ、事件かどうかもよくは分からない。事件でなければそれで構わないんだが……。」
安西「……いったい、何が起きたんだ。」
GM「あの刈野くんの近辺で鬼が出没したらしい。」
安西「はっ?」
GM「2度ほど目撃されている。調査班によると、何らかの魔物が出没したことは確かなようだ。」
安西「名古屋の一連のエグい事件かもしれない、ってところか。」
GM「それで、呼んだことだ。」
安西「そうか。」
GM「ただ、刈野くんには、できれば、黙っていてほしい。必要であれば、君の判断で言っても構わないが。すでに国霊を辞められた方、今はそっとしておきたい。」
安西「……。」
GM「もっとも、彼が関与しているのであれば、彼から情報を聞き出さねばならない。そこは、頼む。だから、この仕事を君にお願いしたい。」
安西「で、名古屋のメンバーはいつ来られるんだ。」
GM「明日の早朝、朝イチの新幹線で来られるようだ。三陵お嬢には、明日説明する。」
安西……三陵がいる時間じゃないわけね(笑)
GMうん。三陵もう帰ってる。(札が)赤になってる。
三陵(笑)
GMで、部屋を出るときに、「あ、安西。」
安西「何だ」とくるっと振り向く。
GMちょっと言いづらそうに「……三陵お嬢をよろしく頼む。」
安西まぁ何か含みがありそうなんで、こくりと頷いておこう。
鳴神(三陵に小声で)お嬢なの?
三陵(かなり小声で)ちょっとね……。
GM彼にとっては、(三陵の)おばばは怖いから……命、かかってるから(笑)
「月山課長の実のお母様=三陵のおばば」という裏設定があります。
三陵のおばばは、かなり破天荒な方らしく、月山課長は何度か死にかけたとか……。
月山課長は、三陵のおばばから、
「三陵お嬢様をあんたの目の届くところにおきなさい!」といわれ、三陵を国霊でアルバイトさせることとなったのです。
三陵は、このことをまったく知りません。