坂上から話を受けた慈海は、現場を回る。
だが、共通点などは見つからず、次の出現位置も予測不可能だ。
慈海[占い]、使うしかないかな……。 GM……ということで思ったのは、宿曜盤。時刻と場所を限定するには、結構使える。星が出てないと使えないけど。 慈海やるだけやってみましょう。 GM日が暮れた、夜6時ごろから、ぽつぽつ出てきた星を見ながら、曼荼羅をかけ、星読みに入ります。と、流星がすーっとよぎります。 三陵……ここは、3回願い事を言わないと(笑) 慈海鳴神がいいヤツになりますように、鳴神がいいヤツになりますように、鳴神がいいヤツになりますように。 一同(笑)
―― この流星は、凶兆……それも、今、か。

デイバッグにつめた装備をひったくるように取ると、階段を駆け下りる。
バイクのエンジン音が慈海の不安をさらに駆り立てる。

―― 間に合うか!?

場所の特定は難しい。

軽く目を閉じ、気を落ち着けると、慈海は、バイクを走らせた。
自身の直感を信じて。

たどりついたのは、住宅街に接する裏山。
古ぼけた鳥居の向こうには、頂上へと向かう長い階段が見える。

―― !?
GM階段の先から、男の嗚咽が聞こえてくる。 慈海遅かったかなぁ、と思いつつ、階段を駆け上がります。木刀は抜きながら。……あやしいかもしれんけど(笑) GM階段を上りきって、最初に見えた光景は凄惨なものでした。
「礼子、礼子……。」

血の海の中で、男が女性と女の子を抱え、泣き叫ぶ。
GM奥にご神木なのか注連縄が張られた大木があり、その下に巨体の悪鬼が腰を落として、腹を剣で……密教の術者なら大体分かるね……文殊の青蓮華剣で貫かれた状態です。 慈海鬼はもう動いていない? GMその瞬間、鬼が目を光らせて、ぐだって、腕をあげます。 慈海すぐに、その鬼と男の人の間に入ります。
慈海に迷いはなかった。

―― 去ねっ!!
GMあなたが放った炎が、巨大な塊となって鬼全体を焼き尽くします。もう、鬼はそれに抗えず、炎の中で身をもだえ、灰になり、大きなご神木に鬼の痕だけが残りました。 鳴神……怪談が生まれてしまうぅぅ。 慈海また、新たな妖怪どもが……。(←今日は、システムが違うっ!)
男は、女と子供を抱きかかえたまま、泣き叫んでいた。

「なぜ、なぜ、こんなことになったんだーーーー!!!」

空にこだました悲鳴に応えるように、空から、白い雪が舞い散った。

慈海は、立ち尽くしていた。
かけるべき言葉がみつからなかったのだ。
それから、しばらく。いや、永劫と思われるほど長い沈黙が続いた。

「……退魔士か」
「見ての通りです。1つだけ教えてください。あの鬼は何者ですか」
「わからん。ここに来た時には、妻と娘が……。」

もう少し早く分かっていれば……、慈海は唇を噛んだ。

「ここに電話をして、国霊を呼んでくれ。後はすべて彼らが片付けるだろう。」
「わかりました。」

公衆電話を探す慈海の心は、苦渋に満ちていた。
GM病院出たくらいで、班長さんから、電話がかかってきます。
「最悪の事態になった。ついに、死人が出てしまったらしい。そちらは大丈夫か」
北沢「えぇ、こちらは。」 GM「そうか。では、至急、現場に向かってくれ。追って、処理班を行かせる。」と場所を言われます。 北沢「すいません、俺が逃がさなければ……」 GM「いや、誰にもそれは止めることはできなかった……。」 鳴神とりあえず、発砲じゃなくて、しっかり発砲しておけばよかった。 一同(笑) 安西でも、しっかり発砲してたら、話が終わってるんじゃ(笑) 一同(笑)
そして、国霊本部にいる安西。
夜、帰ろうとしたところを呼び止められる。
GM「安西さん、月山課長からお電話です」 安西ほいっと、取って。 GM「安西か……大変なことになってしまった。今すぐ出れるか」 安西「はい?」 GM「悪いが、私と一緒に名古屋まで来て欲しい。」 安西ちょっと嫌な予感がするから、そのままダッシュで行きます。 GM私と一緒にってのは、新幹線ではなくて。霞ヶ関にある秘密基地(笑)。黒い人員輸送用ヘリを使います。 慈海あれ? 安西さんだけ? GMそうです……半年前には、まだ三陵(国霊に)いないしね。 安西「新幹線もないしなぁ」って。 GM課長、すごい状態で押し黙っちゃって。重苦しい空気だけが取り巻いています。
「刈野の奥さんと娘さんがなくなられたそうだ。」
安西まぁ、安西はしゃべらんだろうな……。 GM「こんなことが起きないように、早めに彼には辞めてもらいたいと思っていたのに……。」
それ以上は何も言わないで、押し黙っています。そして、ヘリは、まもなくして名古屋に到着します。
事件現場についた北沢。
対応マニュアル(笑)通りに、事後処理を進めている。
現場の血だまりの中に、北沢は1冊の本を見つけた。
まだ真新しいその本は、今日書店に並んだばかりの刈野の本だった。
GM北沢さんには、国霊の情報網で、刈野さんが文殊の使い手で、月山課長の下で働いてた方だとわかります。さて、そうしているうちに、ヘリが到着し、月山課長と安西さんが到着します。(安西を見て)呆然とした刈野さんがそこにいます。 安西「……先輩」 GM「安西か……。」 安西その辺の状況は分かってていい? GM状況は分かってていいです。
「なんで、こんなことになったんだろう……家族と一緒に幸せな年末を向かえる予定だったのに。俺には、まだ信じられないんだ……家に帰れば『お帰り、パパ』と娘が迎えてくれるような気がしてならない。」
安西頑張っても、肩に手を置くくらいしかできない……。 GM頭を大きくたれて、初めて彼が泣くのを見ました。
その間に、月山課長は北沢に近づく。
GM肩を叩いて「今回は大変な仕事を引き受けてしまったようだな。」 北沢「力及ばず、すみません。」 GM「いや、神の術を使う我々も神にはなり得ない。こんな結果を招くこともある。だが、1つだけお願いしたい。我々は、あの鬼が出没した原因の究明に当たらなければならない……やってくれるか。」 北沢「もちろんです。」 GM「大変な年末年始にしてしまった。すまない。だが、よろしくな。」 北沢「はい。」 GMそして、それぞれの年は明けるのでした。 GM(声がいきなり明るくなって)ということで、プロローグの第1部終了です〜。一番暗いシーンでした。 鳴神はっぴーにゅーいやー!! GMなぜ、鳴神君は出てこなかったのでしょう? これはね、後でのお楽しみ。たぶん、本編を含めてもね、一番おいしいんだぜ! 慈海それで、三陵さんと鳴神か……。 三陵&鳴神ひどいよね〜。 三陵鳴神と一緒の列に置かないで。 鳴神みーくーりーさーん!! 一同(笑)
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