ラムしゃぶ、たべれるんかな?

ある日のチャットで、とあるお人に囁かれた。

「ねぇ、金曜日にラムしゃぶたべない?」

おっ、その次の日は友人の披露宴で東京に行くことになってるぞ。
これは都合がいい、前泊すれば参加できるぞ。

「18:45のひかりに乗れば間に合うよ。」

ただ一つだけ、問題があった。

その時間に仕事が終わるのか


さてさて、時は進んで木曜日。
土曜出勤がないように仕事の調節をする。
(実は、この日まで披露宴に行けるかどうかも怪しかったのだ(^^;))
そして、ホテルの予約を入れたところ…

「金曜日はお部屋のご用意ができるんですが、土曜日は…」

断られてしまった。
大きなデパートが何軒か近くにないと非常に困る。
本当に困る。
今回は、とっても困るんだ。

え? 何故かって?

会社から直行で東京に行くから、仕事の服(スーツ)であって、
披露宴に見合うような服じゃない。
幸せになる二人は多分何も言わないだろうけど、私自身が許せない。
せっかく、呼んで頂いた訳だし。きちんとしたい。

だから、どうしても大きなデパートが近くにある必要があるんだ。

その上、門限が自由でないとそれもまた、困ってしまう。
そうじゃないと、夜、遅くなれないからね。

う〜ん、どうしたものかなぁ。

とかなんとか思いつつ、さらに電話する。
ここで予約できないと、仕事終了後に電話する羽目になる。
頼む、空いてて!!

「13000円のお部屋になってしまいますが…」

いい、もう、空いててくれれば。
というわけで、無事新宿に宿を確保したのでした。


そして翌日。
必死に仕事を片付け、何とかして18:45ののぞみに間に合うよう
頑張る私に響く天の声。

「修正」

みんなに修正を指示し、黙々と作業をし続ける。

ちょっと待て、今は15時。
この時間までかかって、いったい何見てんだよ。
だから、最初に言っただろ、確認したじゃないか!
進捗報告も書きなおしじゃねーか…


修正し終わったドキュメントを再度確認に持っていく、が。

「修正」

完全な私の確認ミスが一つ。
この時点ですでに17時を軽く過ぎていた。

東京から来ている人を先に帰し、残っているのは私ともう一人。
相手に修正をお願いして、私は進捗報告と戦う。

17時30分。修正が終わった。
後は月曜日に再確認して頂いて終わりだ。

ここまでくれば定時退社…と、おもいきや。
気づくと時計の針は18時を過ぎていた…。

慌てて飛びこむ名古屋駅。

「あ、やばっ。」
お金、下ろさないと!
のぞみの切符代を払うお金が財布にない!


慌てて慌ててキャッシュコーナーを探す。

あったぁ! って、待て。
ここには私の使っている銀行がないっ(TT)

駅の反対側にあるキャッシュコーナーへダッシュ!
時間はすでに、18:25を回っている……。

キャッシュコーナーでお金を下ろして、18:30。
そのまま早足で切符売り場へ向かうと……。

「東京方面は、19:25発まで空席はございません。」

駅員さんの声が新幹線の切符売り場にこだまする。

見上げて空席状況を確認すれど、バツマーク。
グリーン車さえ、空いてやしない。

どうしよう……。

とりあえず、切符だけ買ってみよう。
だめなら、ホテルでゆっくりするなり、ラムしゃぶ後に
顔出すなりしたらいいや…。

ぴっ。ぴっ。

一番早い空席を照会。

ぴっ。

あぁ〜ん!!!
のぞみの18:45発、喫煙席が空いてるっ!!
目を凝らしてじっと見つめる。

――どうやら、19時の間違いじゃないらしい。

おもむろに左腕を見つめる。
腕時計の針は18:35を指していた。

いけるっ!!

速攻、ボタンを押して切符とお釣りを手にすると、そのまま
新幹線ホームへと走る。

何とかホームに辿り着くとまだ新幹線はついてない様子。
ギリギリにとったのに、なぜか窓側の席だし、らっきぃ〜♪

とほっと胸をなでおろし、自販機でウーロン茶を買っていると

「まもなく…18:45発ののぞみ……」

こうして、無事に予定通りの新幹線に乗ることが出来たのでした。

ラムしゃぶもとってもおいしかったし、満足満足♪